私が使い続ける愛しいものと、その理由。

食器は空間に馴染む白で統一。グラフィックデザイナー・竹田美織さんが愛用するヨナス・リンドホルムのマグカップ。October 09, 2024

グラフィックデザイナー・竹田美織さんが愛用する、ヨナス・リンドホルムのマグカップ。

いくつも集めたくなる、最高のスタンダード。

空間に色が混在していると視覚的に落ち着かないので、食器は白しか買いません。なるべくシンプルでニュートラルな形状のものがよく、ただ無機質でツルッとした量産品は味気ないと思っていたところ、10年ほど前に雑貨店でこのマグに出合いました。スウェーデンの作家、ヨナス・リンドホルムのもので、繊細だけれど食洗機にも対応できるタフさがあり、底に書かれた手書きのサインも愛らしい。同じサイズ、同じ色だけれど、取っ手の付き方、釉薬のかかり方など、ひとつずつに個性があります。無意識に手に取る回数が多く、ほぼ毎日使っているため、欠けたり割れたり貫入に染みができたり。そのたびに買い足して、今では6つにまで増えました。きちんとクラフト感を伴った日用品で、コーヒーを飲むたびにしみじみ好きだな、と感じます。

竹田美織 Miori Takedaグラフィックデザイナー

Miori Takeda 〈バウム〉などのビューティ、ファッション、エンタメなど、様々な分野でグラフィックデザイン、アートディレクションを手がける。

illustration : Megumi Sasaki text : Shoko Matsumoto

Pick Up 注目の記事

Latest Issue 最新号

Latest Issuepremium No. 131使い続けたくなる、愛しいもの。2024.09.20 — 930円