とっておきのパリみやげ

1870年創業の印刷工房が手掛ける、グリーティングカード。【とっておきのパリみやげ】October 19, 2025

本誌連載「&Paris」でおなじみ、現地在住のライター、木戸美由紀さんが紹介する、パリのお土産にぴったりなもの。

伝統の技が光る、凹判印刷。

伝統の技が光る、グリーティングカード。【とっておきのパリみやげ】
凹版印刷のグリーティングカードは左から、馬のモチーフ€ 6 、エッフェル塔€10。ともに封筒付き。

 バック通り96番地にある、1870年創業の印刷工房『オリヴィエ・ドゥ・セルシー』は文豪シャトーブリアンや文化大臣を務めたマルローなど著名人も愛用した名店。モチーフが立体的に印刷されたグリーティングカードは、手彫りの金属板にインクをのせ、一枚一枚丁寧に刷り上げられている。紋章やイニシャル、エッフェル塔や愛らしい動物など多彩なモチーフは、触れるとわかる独特の質感と、深みのある色彩が美しく、老舗ならではの技と伝統美を感じさせる。代々受け継がれる職人技によるカードは、今だからこそ、手に取る人の心を動かすはず。誕生日や記念日はもちろん、旅の思い出を伝える手紙にしても素敵。大切な人にパリの魅力を届けてみてはいかがだろう。

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文・写真/木戸美由紀

パリ在住ライター。本誌で&Parisの連載を担当。天高く馬肥ゆる秋、話題の新店を試食中。フランスの暮らしとデザインの連載はこちら。https://sumau.com/

illustration : Yuko Saeki
※この記事は、No. 143 2025年11月号「&Paris」に掲載されたものです。

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