骨董王子・郷古隆洋の日用品案内
出雲民藝紙の創設者・安部榮四郎の抱瓶。骨董王子・郷古隆洋の日用品案内。October 29, 2025

沖縄の酒器である「抱瓶(だちびん)」に、赤絵で「道」と書かれたものは、人間国宝として知られる安部榮四郎の作品。彼は出雲民藝紙の創設者でもあり、生涯を通して書の作品を多く残していました。この抱瓶は彼が沖縄に渡って製作したもので、筆で文字が力強く書かれています。その赤は酒を入れる口の鉄釉の茶、左右にある紐を掛ける部分の緑釉の緑と相性が良く、沖縄のおおらかさと品が相まってなんとも言えない雰囲気が漂います。ただ飾るだけではなく、ここはちょっと贅沢に、酒器として使っていきたいです。
photo:Naoki Seo

郷古隆洋
ユナイテッドアローズ、ランドスケーププロダクツを経て2010年に Swimsuit Department を設立。輸入代理店をはじめ、世界各国で買い付けたヴィンテージ雑貨などを販売する「BATHHOUSE」を運営するほか、店舗のインテリアコーディネートやディスプレーなども手がける。2015年9月には、日本で初の開催となるモダニズムショーを主宰した。





























