骨董王子・郷古隆洋の日用品案内
舩木研兒のパン皿選・文/郷古隆洋No. 124 / August 25, 2017
惜しまれつつも2015年に亡くなられた島根の陶芸家、舩木研兒(ふなき・けんじ)さんによるパン皿です。倉敷民芸館でもつい数ヶ月前に回顧展が行われたばかりで、大きな作品やスリップウェアなどの装飾の多い作品が取り上げられがちですが、実は普段使いできる食器も多く作っていたのです。そういった作品の幅の広さがあるからこそ、こんなシンプルな食器にも、僕はとても心くすぐられます。絶妙な幅でつけられたリムや、適度な重厚感も魅力的。シンプルだからこそ、細部へのこだわりを感じるアイテムです。
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