今、台湾でしたいこと。

茶人・堀口一子さんが教えてくれた、「台湾好きの、2泊3日旅プラン」。March 12, 2025

台湾好きのあの人はどんな旅をしてる? アートや建築、歴史文化を巡ったり、屋台ごはんからスイーツまで豊かな食文化に触れたり。台北以外にも台中、台南へのショートトリップなど、6人の台湾通に、2泊3日を満喫する自分だけの旅プランを教えてもらった。

茶人・「茶絲道」主宰の堀口一子さんが教えてくれた、台湾好きの、2泊3日旅プラン。

台北、阿里山、台南、台中、茶尽くしの旅。

お茶をライフワークとしている私にとって、日本とはまた違った茶文化が根付く台湾は興味の絶えない国。なかでも台湾屈指の茶の産地である嘉義県の阿里山は憧れの地です。初日は世界で最も古い茶樹である普洱茶(プーアール)と鳳凰單叢(フォンホワンダンツォン)をいただける台北の茶芸館『大茶樹記(ダーツァーシューチー)』で古樹茶を飲み比べ。2日目は台北市民の台所である『東門市場(トンメンスーツァン)』で台湾茶とお茶菓子を探します。フルーツが豊富な台湾ではお茶に合うドライフルーツが豊富で、毎回新鮮な発見があるんです。阿里山へ行くには、高速鉄道で嘉義駅へ向かい、そこから車で移動します。標高1000m以上の阿里山は連なる山々の麓に茶畑が広がる清々しい場所。霧にけむる茶畑や雲海など思いがけず美しい風景に出合えるのも大きな魅力です。『百冠製茶所(パイグワンズーツァースオ)』は自社の茶畑と製茶工場を持つ製茶所で、併設するカフェ『霧裡村喫茶會所(ウーリツゥンチィチャーホィスオ)』には茶畑を見渡すテラス席があり、お茶や自家製の保存食などを使った料理をいただくことができます。その後は少し欲張って台南へ。目的は建築家・毛森江(マオ・センチアン)がプロデュースした素敵な民宿『毛屋(マオウー)』で時間を過ごすこと。内装も庭も美しく繊細なしつらえで、翌朝は庭の東屋で朝茶会を楽しみます。台湾茶の世界をより深く味わいたいなら台中に足を延ばして、伝統と今の感性を融合した茶芸館『兆兆茶苑(ツァオツァオツァーユエン)』へ。古民家を改装したスタイリッシュな空間で自家焙煎のオリジナルのお茶をいただくと、また新しい台湾茶の一面に出合えます。

My Taiwan Trip Plan堀口一子さんの2泊3日台湾旅プラン。

1日目
13:00
台北松山空港到着後、タクシーで市街地へ移動。

14:00
予約制の茶芸館『大茶樹記』(國父紀念館)で古樹茶の飲み比べを楽しむ。

19:00
予約しておいた『圍爐(ウェイルー)』(忠孝敦化)で夕食。酸菜(スワンツァイ)(白菜の酢漬け)をたっぷり使った酸菜白肉火鍋(スワンツァイパイロウワオグオ)をいただく。

22:00
台北市内のホテル泊。

2日目
06:00
質のいい食材が集まる『東門市場』(東門)へ。台湾茶とローカルなお茶菓子を探す。デーツでマカダミアナッツを挟んだ「上信饌玉(サンシンツワンユィ)」など、台湾ならではのお茶請けを買う。

08:00
オーガニック商品を扱う『棉花田生機園地 民生東門市(ミエンホワティエンセンチーユエンディーミンセントンメンスー)』(台北小巨蛋)に立ち寄って、ドライフルーツなどを購入。

09:30
ホテルをチェックアウトして台北駅へ。高速鉄道で嘉義駅へ移動し、友人の車で阿里山へ向かう。

14:00
百冠製茶所に併設されたカフェ『霧裡村喫茶會所』(嘉義)で、茶畑を眺めながら阿里山のお茶と、茶葉を使った料理のランチを。

17:30
車で嘉義市内に戻り、高速鉄道で台南駅へ向かう。

19:00
建築もしつらえも素敵な民宿『毛屋』(台南)にチェックイン。

20:00
『民生路無名意麵(ミンセンルーウーミンイーミエン)』(台南)で夕食。汁なし麺や水餃子などをいただく。

21:00
『清吉水果(チンチースェイグオ)』(台南)で好きなフルーツを選び、オリジナルにブレンドしてもらったフレッシュジュースを飲む。ザクロと梨のブレンドなどユニークなフレーバーも。

22:30
タクシーで民宿『毛屋』へ戻る。

3日目
06:00
宿で朝食をいただき、外の東屋で朝茶会。

08:00
ホテルをチェックアウト。台南駅から高速鉄道で台中駅へ向かう。

11:00
『春水堂人文茶館公益店(チュンスェイタンレンウェンツァーグワン コンイーディエン)』(台中)で薬膳スープのランチ。

12:00
茶芸館『兆兆茶苑』(台中)でお茶とお菓子をいただく。自家焙煎しているオリジナル茶葉がユニーク。

13:00
同じ通りにあるシューズブランド『ONETWO&CO.(ワントゥーアンドコー)』(台中)のショップ兼ショールームで美しい靴を見る。

14:00
タクシーで台中駅へ。高速鉄道で台北松山空港へ。

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堀口一子 Ichiko Horiguchi茶人・「茶絲道」主宰

茶の世界に魅せられ、中国茶を中心に喫茶、お茶会、お茶教室などを企画開催。近年、お茶づくりや茶葉のルーツに関わる活動などを通して自然茶研究も行うなど茶の可能性を追究中。3月29日に東京のギャラリー『poooL』でお茶会を開催予定。

illustration : Harper Ouk(vision track) text : Yuriko Kobayashi edit : Chizuru Atsuta cooperation : Fumi Yoshida,Mari Katakura

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