本誌コラボイベント「エディブルフラワーを知る、味わう」開催。
花と暮らす、井上隆太郎さんの話。December 07, 2018
2018年11月29日、銀座『SHISEIDO THE STORE』内にあるカフェ・コミュニティのスペース『SHISEIDO THE TABLES』にて『&Premium』とのコラボレーションイベントが開催されました。ゲストは千葉県鴨川市でエディブルフラワーとハーブを生産している『グランドロイヤルグリーン』代表の井上隆太郎さんと、『&Premium』の芝崎信明編集長。
井上さんは鴨川の自然に魅せられ、4年前に移住。温室と山で栽培・採取した草花をレストランへ卸しています。最初に見せてくれたのは、深い緑に囲まれた農園の写真。春には八重桜、秋には金木犀、冬の終わりには梅など、四季折々の花を育て、摘み、加工する暮らしぶりを紹介。エディブルフラワーといえば華やかなパンジーやビオラが一般的ですが、井上さんが育てているのは、見た目だけではなく、味や香りも楽しめるもの。また、収穫時期にもこだわりがいろいろ。「花には蕾ができてから種になるまでの間に、美しい工程がいくつもあるんです。僕は蕾や花、根っこ、種……どの過程でも、その花が一番きれいだったり、おいしかったりするタイミングを見計らって収穫しています」。
後半は、日本酒とのペアリングを楽しむ、エディブルフラワーとハーブの試食体験。『SHISEIDO THE TABLES』で提供しているフルーツの燻製、クルミと黒田五寸人参の種のキャラメリゼ、熊本産豆腐の味噌漬けの三種。そこに、朝摘みのフェンネルやナスタチウム、冬イチゴ、ホーリーバジルなどが添えられました。レモンバームの葉をちぎって嗅いでみると、目の覚めるような柑橘系の香り。その葉を日本酒に浮かべて飲んでみると、甘くふくよかな日本酒に爽やかな風味が広がり、何とも洗練された味わいに。植物の生命力の強さも感じられました。
今回のイベントは一夜限りでしたが、井上さんのエディブルフラワーは『SHISEIDO THE TABLES』で飲めるボタニカルソーダにも使われています。 1月15日までは『&Premium』プロデュースの「尊敬できる、暮らしのカゴとザル展」も開催しています。年末の慌ただしいなかで、ほっとひと息、ここで味わってみてはいかがでしょう。