FOOD 食の楽しみ。

伊藤まさこさんと〈パナソニック〉のデザイナーが交わす、これからのくらしの豊かさの話。Vol.02Talking About Better Life by Panasonic DesignFebruary 20, 2024 /〔PR〕

Vol.02 食とくらし


生活の形が多様化するいまこそ考えたい”くらしの豊かさ”について、
伊藤まさこさんと〈パナソニック〉のデザイナーが対談する連載企画。
第2回はキッチン家電担当の種田未理さんと、料理にまつわる話を。

伊藤まさこさんと〈パナソニック〉のデザイナーが交わす、これからのくらしの豊かさの話。Vol.02 Talking About Better Life by Panasonic Design

伊藤まさこ Masako Ito

スタイリスト。料理や雑貨など、暮らしまわりのスタイリン グで活躍。自らプロデュースした衣食住にまつわる商品を販 売する〈weeksdays〉を〈ほぼ日〉と一緒に運営する。最新 刊の『する、しない。』(PHP研究所)ほか、 著書多数。

種田未理 Miri Taneda

パナソニック株式会社 くらしアプライアンス社 デザインセンター プロダクトデザイナー。京都出⾝。フランス滞在の経験から⾷材や料理への関⼼が強くなり、キッチン家電のデザインに携わって10年⽬になる。

健やかな日々をもたらす道具と料理に必要な、”いい感じ”の塩梅。

〈パナソニック〉でキッチン家電をデザインする種田未理さん。食への関心から、伊藤まさこさんの暮らしぶりを参考にすることも多いそう。伊藤さんと「ビストロ」シリーズの家電で調理と試食をするうち、食べること、作ることについて話が深まっていきました。

種田未理(以下種田) 著書やSNSで見ていた伊藤さんの作る料理を、実際にいただけたのが贅沢でした。
伊藤まさこ(以下伊藤) 自宅ではガスオーブンを使っているので、電気のオーブントースターは不慣れでしたが、かぶのグリルをうまく作れてほっとしました。焦げも味のうちだと思っているので、表面を少しだけ焦がして、シャリッとさせたのもちょうどよかった。
種田 とてもおいしかったです。伊藤さんの料理は旬のものに手を加えすぎず、素材をそのまま生かしていますよね。そこがとてもフランス的だと感じます。
伊藤 そうですか? なにも特別なことはしていなくて、少しの油と塩だけを使って、ただ焼くだけ。
種田 伊藤さんはパリに何度も通われていますよね。私も以前フランスで暮らしていたので、伊藤さんの料理にいつも現地のエッセンスを感じているんです。
伊藤 そうなんですね。私は凝った料理は外で食べると決めていて、家で作るのは青菜炒めとか野菜のグリルといった、ほんとうにシンプルなものばかり。だからオーブンは欠かせなくて。肉の塊を焼いてもいいし、今日みたいに野菜を切って焼くだけでもきれいに見える。おいしいし、シンプルだから食べ飽きないし。
種田 今日、帰ったら早速作ろうと思いました。
伊藤 簡単なものだからといって、手抜きや時短というわけではないんですよね。塩を使わないでアンチョビを入れてもいいし、野菜をパプリカやカリフラワーに替えてみるのもいい。家にこのオーブントースターがあれば、なんでもできちゃう気がします。
種田 「ビストロ」シリーズは、調理や食卓にまつわる暮らしを上質にすることを大切にしていて、簡単・手軽に本格的な料理がおいしく作れるというのが基本のコンセプトなんです。デザインでも、とびきりの料理を作れる高い機能性を伝えつつ、日常の道具として使いこなしやすいシンプルさや明快さを大切に。デザイナーみんなで、それらのバランスを試行錯誤しながら商品デザインを仕上げていきます。
伊藤 これまでの調理家電と違って格好いい。黒くてシンプル、だけど冷たい感じがしなくて。
種田 鋳物など、昔からある調理道具の素材から着想を得ています。黒の色みや表面の手触りも参考にして。
伊藤 なるほど、だからこの質感なんですね。
種田 奇をてらわず、装飾的になりすぎず、包丁やまな板、鍋などの延長線上にある道具でありたくて。例えばトースターの操作部も、多彩なメニューを直感的に使えるように、ダイヤル形状を採用しています。
伊藤 操作はとてもシンプルでした。それに庫内が明るく、きれいに見えるのにも驚きました。調理中に心配で何度も開けちゃう、私みたいな人のためですか?
種田 実は演出のための照明ではなく、ヒーターそのものの灯りなんです。おいしさのための機能部品が、ワクワク感を高めることにも繋がっていて。
伊藤 たしかにワクワクしますね。今日はホームベーカリーで作ったパンもトースターで焼いてもらいましたが、とてもおいしかったです。これならパンも焼けるし、ちょっとした料理もできる。きちんとしたお値段がするけれど、オーブンとしても使えると思えば、一人暮らしを始める人にもいいんじゃないかな。
種田 料理にあまり自信や興味がないという方でも、おいしい食事を自宅で楽しんでもらえたらいいな、と。
伊藤 一台あれば、日々の食事がぐっと豊かになりますね。ところで種田さんはどうしてフランスへ?
種田 単純に暮らしてみたかったんです。フランス人の家庭でお世話になり、同じ食卓を囲みました。料理を一緒に作ることもありました。夏休みはファームステイをして、オーガニック野菜やハーブを育てたり。
伊藤 その経験は今の仕事の役に立っていますか?
種田 はい。キッチン家電をデザインするなかで、当時の経験との繋がりを感じることがあります。ステイ先では、道具は昔ながらの形やキッチンに馴染む色のものを使ったり、料理をおいしく見せることを意識したりと、日常に宿る生活の美学を学びましたから。
伊藤 フランスってほんとうに暮らしや街が美しくて、ただ生活しているだけで美意識が培われますよね。美しいもの、風景を乱さないものを作ろう、使おうという姿勢は、私も現地へ行くたびに感じます。
種田 そう、インテリアにこだわる方も多いですし。機能や利便性よりも、空間に対してそのプロダクトが馴染むかどうかが重視されていると感じました。
伊藤 毎日使って目に入るものならなおさら。その経験が製品づくりへと繋がっていくわけですね。
種田 はい。「ビストロ」シリーズも日々使うものだから、美しさもおいしさも両方大切だと思います。だからデザインや機能について、コンセプトとマッチしているか、デザイナー同士で議論をしながら、考え方の統一感を持たせるよう追求しています。
伊藤 見た目だけよくても、味がいいばかりでもダメですよね。今日、私もこの場に合わせて「どんな野菜だときれいでおいしく仕上がるかな」と考えたのですが、私の仕事はそうやって塩梅を探って”いい感じ”を見つけることなんだ、と改めて思い直しました。種田さんたちのデザインチームも、きっとそうですよね。

調理科学と独自のテクノロジーで、手軽さとワンランク上のおいしさを実現。用の美を持つ5つの「ビストロ」シリーズ。
調理科学と独自のテクノロジーで、手軽さとワンランク上のおいしさを実現。用の美を持つ5つの「ビストロ」シリーズ。
「ビストロ」のホームベーカリーで焼き上げた食パン。皮は薄く中はしっとりきめ細かい。餅やジャムも作れる。
「ビストロ」のホームベーカリーで焼き上げた食パン。皮は薄く中はしっとりきめ細かい。餅やジャムも作れる。
「ビストロ」のオーブントースターを使って伊藤さんが作ったかぶのグリル。盛り付けは立体的に、ラフさを意識して。
「ビストロ」のオーブントースターを使って伊藤さんが作ったかぶのグリル。盛り付けは立体的に、ラフさを意識して。

PR ●問合せ/Panasonic Design 公式サイト https://panasonic.co.jp/design/
photo : Yoshiki Okamoto text : Mako Yamato

Pick Up 注目の記事

Latest Issue 最新号

Latest Issuepremium No. 133カフェと音楽。2024.11.20 — 960円