FOOD 食の楽しみ。
東京・表参道『櫻井焙茶研究所』の茶酒。
この一杯、を飲むために。 &Coffeebreak 喫茶店のこと、そしてコーヒーの話 。December 23, 2022
2022年12月6日発売の『&Premium』の特別編集MOOK「喫茶店のこと、そしてコーヒーの話」。喫茶店の基本といえば、やはりコーヒー。豆の選びに抽出に、とあれこれ工夫したり、自家焙煎にこだわったり。一方で(コーヒーはありつつ)他の飲み物で工夫している店もある。ここでは、むしろその一杯を目当てに行く価値のある"ここの名物ドリンク"を紹介します。
美しい所作ですっと出された、透明感のあるライムグリーンの美しい液体。口に含むと柑橘にも似た爽やかな香味と、スキッとした苦味。アルコール分はしっかりありつつ、後味が衝撃的に軽い。洋酒とお茶。互いに引き合う要素を繋いで和のカクテルに再生させたという「茶酒」は、バーテンダーの経験をもつ店主・櫻井真也さんならではの新しい地平。18種ある定番の茶酒、筆頭がこの「煎茶ジン」だ。茶葉は、宇治の普通蒸しと静岡牧之原の深蒸し、2種のやぶきた。それを、各種ボタニカルを効かせたジン「ビーフィーター24」に漬け込んでベースとなるスピリッツを作り、ソーダとトニックで割った、いわば煎茶のジントニック。次は、これを組み込んだ茶酒のコースも試してみたい。
茶酒¥1,540。茶酒は他に「焙じ茶ラム」「煎り番茶ウイスキー」などの定番と、季節限定が5種あって¥1,540〜。茶酒のコース¥4,200〜。茶房はカウンター8席。茶葉のショップ併設。
▷東京都港区南青山5−6−23 スパイラル5F ☎03−6451−1539 11:00〜22:00LO(土日祝〜19:00LO) 休日はビルに準じる。
photo : Sachie Abiko text : Junko Nakahama