BEAUTY 明日のキレイのために。
キレイの理屈 ストレスフルな現代女性の、心と肌に寄り添い続ける。『&Premium』No. 80 2020年8月号「&Beauty」より / June 30, 2020
〈オルビス〉が提供する価値とは何なのだろう。そんな疑問を投げかけるところから、新生〈オルビス〉への改革が始まった。それが約5年前。
頑張りすぎている女性に対し、「ここちよく」自分らしい時間に寄り添える存在でありたいという思いで、〈オルビスユー〉の開発が始まった。
このコンセプトの下に、研究所と企画部が一丸となり、リサーチ&開発を開始。その中で、「購入するときは機能性を重視し、使い続けるのは気持ちいいから」という調査結果に注目し、効果と「ここちよさ」の両立が不可欠だと考えた。
内部が乾いていることに気づいていない、現代女性の肌を徹底的に研究。着目したのが、細胞にある水の通り道「アクアポリン」だ。角層、表皮、真皮の3つの層には違うアクアポリンが存在し、真皮のアクアポリン1、3が、ハリを生み出す線維芽細胞の増殖に関与していることを世界で初めて突き止めた。また、ローションにおいては、見ても触っても「ここちいいとろぱしゃ」のテクスチャーを具現化する。「とろみがないと保湿力が心配になる」という声に応えながら、相反する高い浸透性も叶えた形だ。スフレ感を理想にあげたモイスチャーもそうだが、感触と浸透性、効果のバランスをとるために、時に研究所とぶつかりながらも、決して妥協せずに、試作を繰り返した。
実はスキンケアに対しては「義務」と感じている声が多く、それならばと、「楽しみ」や「癒やし」を感じてもらうために、質感や肌の仕上がりに関してはとにかくこだわり、時間をかけたのだ。
パッケージも、空間になじむようにシンプルで柔らかな輪郭を意識。蓋の先が飛び出たようなデザインは、シンプルながらも目を引く。カチッと閉まる音さえ「ここちよさ」にこだわったという。
企画部と研究所、さらに工場が三位一体となり、女性の願望を一つ一つ拾い上げながら製品に反映するという、緻密な作業に取り組み続け2年半。ついに2018年、「ここちを美しく」のメッセージを掲げ〈オルビスユー〉が誕生した。
苦労して作り上げたプロダクトは、使ってすぐうるおいを感じ、使い続けることで透明感とハリをもたらしてくれると、すぐに評判になった。それはそうだろう。女性の声に寄り添い続けて開発したプロダクトが、心と肌に響かないわけはない。