Beauty

キレイの理屈 塗るほどにキレイになる、ミラクルファンデーション。『&Premium』No. 78 2020年6月号「&Beauty」より / May 12, 2020

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MiMC | mineral liquidley foundation
白樺水をたっぷり含んだミネラルパウダーで作った、〈MiMC〉を代表するスターアイテム。ミネラルリキッドリーファンデーション SPF22 PA++ 全5色 ¥5,500、専用ケース¥1,000(MiMC/エムアイエムシー ☎03−6455−5165)

私たち女性は、日中は大抵ベースメイクをしている。スキンケアは無論大切なのだが、この日中の時間こそ、美肌への近道だと考えたのが、〈MiMC〉の創業者で開発者の北島寿社長だ。かつて研究者だった彼女は、化学物質が原因で肌にトラブルを抱え、食事療法や自然のもので回復した経験をもつ。そこから、肌によいとされる成分を求め、素材を探しに渡米。そしてミネラルと出合う。アメリカ、ヨーロッパを回り、ミネラルを研究し学びながら、ミネラルの一種の「酸化亜鉛」に、肌の賦活作用があることを知った。これは医療現場でも使われており、軟膏として処方されるものだ。これを高配合したファンデーションならば、北島社長の目指す「メイクでスキンケア」が実現できると、化粧品作りをスタート。
まず、パウダータイプの日焼け止めを誕生させ次に美容成分をたっぷり含んだクリーミーファンデーションを開発。どちらも人気の製品となったが、日本は水の国。肌への「みずみずしい」というニーズが非常に高く、「リキッド」を求める声はますます高まった。基本ミネラルはパウダー形状で、これをあえてリキッドにするわけだから、支障がないわけがない。肌にはいい成分なのに、色、テクスチャーが思いどおりの仕上がりにならず、トライ&エラーを繰り返した。
一番苦労したのは、時間が経つと色がくすむことの改善だ。水や油で濡れると黒くなるというミネラルの特性を逆手に取り、時間が経つほどに透明感を出すという、究極の処方を見いだしこれを実現。肌の常在菌を生かすために、防腐剤を使わなくて済む真空のエアレス容器を採用したことも完成を遅らせた。この容器への充填ができず、工場の人たちと、実現するまで二人三脚で取り組んだとか。こうしたこだわりに妥協することなく、課題を一つ一つクリアしていき、2017年に「リキッドリーファンデーション」が完成したのだ。
つけたても時間が経っても美しく、みずみずしいツヤ肌を保つ、という機能性を、見事、自然素材で叶えた。使い心地、仕上がり、時間が経ったときの美しさ、肌に優しいのに石鹸で落ちる……女性が求めるものをすべて詰め込んだファンデーションは、「肌を美しく見せて、肌そのものも美しくしてくれる」と、女性の心を掴み続けている。

文/久保直子
くぼ・なおこ/ウェルネス&ビューティジャーナリスト。植物療法(フィトテラピー)をツールに、ココロカラダハダケアについて独自発信。

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