BEAUTY 明日のキレイのために。
キレイの理屈 艶と透明感、抜け感の黄金バランスが人気の秘密。『&Premium』No. 75 2020年3月号「&Beauty」より / February 06, 2020
ベースメイクの「プライマー」というカテゴリーを広く浸透させたのは、〈ポール & ジョー〉ではないだろうか。2002年に初のプライマーが発売されてから、今年で18年目を迎える。
この18年の間に、3種に増え、各々がバージョンアップを繰り返し、じわじわと人気を獲得してきた。ファンデーションがヒットした2005年あたりから〈ポール & ジョー〉のベースメイクが注目され始め、2010年頃から飛躍的にファンを増やした。その後、保湿タイプやUVカットタイプに加え、ラベンダーパール配合のタイプも人気の波に乗り、常に右肩上がりで売れ続けたプライマー。ここ数年で人気がさらに加速し、出荷数は累計76
0万を突破したという。
その人気の秘密は、なんといっても仕上がりの美しさだ。〈ポール & ジョー〉のベースメイクは、色や輝きの異なる様々なシャンパンゴールドパールを独自配合し、自然な艶を与え、肌を美しく引き立てる。
日本人の黄み肌にはゴールドパールが合うことは周知の事実だが、〈ポール & ジョー〉のデザイナー、ソフィー・メシャリーは、欧米人らしく夏はかなり日焼けをするそうで、そんな日焼け肌にも似合うものを、と追求していった結果、このシャンパンゴールドに行き着いたという。
特筆すべきは、〈ポール & ジョー〉のプライマーがハイカバーではないということ。色や厚みでカバーするのではなく、光の効果で肌をなめらかに整え、艶めかせる。素肌が輝いているような独特の仕上がり感は、「隠す」のではなくて「生かす」艶肌支持の女性たちに大ウケ。
肌そのものにフォーカスしたわかりやすい効果の高さ、手法は、時代の流れにも合っていたのだろう。実際、今年3月にリニューアルするプライマー、その上に重ねるファンデーション、共にとても軽い。プライマーの良さを生かした上質な仕上がりは、また支持されること間違いなしだ。
メイクの定義も年々変化し、色を楽しむ文化が浸透している今、ベースメイクの果たす役割はますます重要になる。プライマーが売り上げの上位を占める〈ポール & ジョー〉だが、遊び心を製品で表現することに長けたブランドでもあるので、今後の展開にもますます期待したい。