BEAUTY 明日のキレイのために。

キレイの理屈 オイルスクラブの美容効果と独自の世界観に魅了。『&Premium』No. 73 2020年1月号「&Beauty」より / December 11, 2019

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SABON | Body Scrub
世界中にファンを持つ、イスラエル発のブランド〈SABON〉。ミネラル豊富な死海の塩をベースに、アーモンドやホホバなどの上質な植物オイルを配合したボディスクラブ。上から、デリケート・ジャスミン、パチュリ・ラベンダー・バニラ 600g 各¥4,900(SABON Japan ☎︎0120−380−688)

ボディスクラブで人気の〈SABON〉が誕生したのは1997年。幼なじみだった2人がハンドメイドによるソープ作りをきっかけに、1号店をイスラエルにオープン。今ではすっかり定番となったパチュリ・ラベンダー・バニラの香りが生まれたのもこの店で、この香りが広がると客が店に引き寄せられていたという。
創業者のアーティスティックな感性を表している、アンティークの瓶に手書きのラベル。最初は一つ一つ手貼りしていたとか。このクラシカルなプロダクトの世界観を現在も引き継いでいる。
〈SABON〉の開発プロセスも独特だ。まず、具体的なストーリーをイメージして香りを作り、名前を決めて、最後に製品を作る。売るための商品を作るというより、ストーリーを膨らませていく過程で出来上がる、創業者にとっては作品のような位置付けだったのではないだろうか。
当時はボディケアの、例えばスクラブとボディローションなどのプロダクトは、必ずしも同じ香りで作られたわけではなかった。それは、どの香りを組み合わせても協奏しあうという〈SABON〉
ならではの独自性でもあった。今でこそ、ニーズに合わせて同じ香りでボディケアラインが整うが、いかにも〈SABON〉らしいエピソードだ。
世界中に店舗展開をする際も、最先端の場所を選ぶのではなく、縁だったり、繋がりのある場所を見つけながらオープンしていったそう。その独自の世界観が支持され、ついに15か国、店舗数は200へと大きく広がっていく。
日本へは11年前に上陸し、瞬く間に大ヒット。死海の塩とオイルの絶妙なコンビネーションは一度使うだけで驚くほど肌がツルツルになる、と美容感度の高い女性の間で口コミで広がっていった。
ボディスクラブを試すために作られ、店内に設えられたウォータースタンドの珍しさもあり、香りやその雰囲気に人が集まっていった。製品の魅力に加えギフト需要も手伝い、スクラブは爆発的にヒット、フェイスポリッシャーも人気に。さらにヘッドスクラブも発売して、絶好調のよう。
創業当時から、贈呈用でなくてもラッピングしてくれるのもこだわり。大切な自分への、大切なギフト、という考え方も〈SABON〉が支持され続ける理由の一つ。

文/久保直子
くぼ・なおこ/ウェルネス&ビューティジャーナリスト。植物療法(フィトテラピー)をツールに、ココロカラダハダケアについて独自発信。

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