30年以上の研究を重ねた〈エリクシール〉のシワ改善クリームが、この秋リニューアル。October 26, 2025

　1983年に誕生して以来、コラーゲン研究を礎にエイジングケアの可能性を切り拓いてきた〈エリクシール〉。ブランドを象徴するキーワード「つや玉」は、頬に小さく光を宿すことで若々しい印象を引き出す哲学を体現。その理念は、単なる保湿や補整にとどまらず、肌構造を変化させることを目指してきた。そうした歩みのなかで市場を牽引し、シワ改善用化粧品市場でもトップを走り続け、確かな信頼を築いている。そしてこの秋、部分用クリーム「エリクシール レチノパワー リンクルクリーム」がリニューアルを果たした。
　資生堂が30年以上研究を重ね、2017年にレチノール類では日本で初めてシワ改善有効成分の承認を受けた「純粋レチノール」を搭載。医療現場で使われるレチノイン酸が副作用を伴うのに対し、純粋レチノールは肌内部で必要に応じて変換されるので、よりマイルドに、継続的に働きかける。表皮ではヒアルロン酸の産生を促し、真皮ではコラーゲン線維の再生を助けるため、〝浅い小ジワ〞と〝深いシワ〞へのケアが可能に。その作用過程の明確さこそが、厚生労働省に承認された理由であり、この製品が「改善」と呼べる根拠なのだ。
　さらに今回のリニューアルでは、純粋レチノールの力を最大限に引き出すための工夫も。注目したいのは独自機能成分「コラジェネシス」。約14万通りの組み合わせから選び抜かれ、シャクヤクエキスやバラエキス、ヒドロキシプロリンなどを含む処方は、肌にハリと潤いを与える基盤を整える。加えて「ザイムショットCP」が肌環境に働きかけ、純粋レチノールの効果を支える。単なる付加成分ではなく、シワ改善を多層的に支えるロジカルな設計といえる。また、レチノールの不安定さを克服する技術も、この製品の要だ。光や酸素、湿度に弱い成分を守り抜くため、資生堂は処方、製造、容器の技術を駆使。特殊なパッケージが外的要因の侵入を防ぎ、成分を劣化させずに角層まで届ける。濃厚なクリームを目元だけでなく、額、首、口元など気になる部位に継続的に使用していると、つるんとしたハリ感が。日常のケアを「構造の改善」へと昇華させてくれる点は、さすが〈エリクシール〉の実力。シワ改善市場のトップランナーとして、未来の肌印象を戦略的に変えていく存在であることを改めて実感できる。

photo : Shinsaku Kato
※この記事は、No. 144 2025年12月号「&Beauty」に掲載されたものです。