BEAUTY 明日のキレイのために。
7900万本のロングセラー。ハトムギ化粧水が20年以上も人気な理由とは?June 25, 2025

アミノ酸を豊富に含んだハトムギエキスを使用。500円玉大3枚分を2~3回に分けてたっぷりとなじませて。プレ化粧水や、3分間パックなどもおすすめ。販売名:ナチュリエ スキンコンディショナー R 500㎖ ¥748*編集部調べ(イミュ 0120−371367)
ハトムギの力で、惜しみなく保湿できる軽やかな化粧水。
健やかな肌には水分が欠かせない。この考えを軸として開発されたのが、〈ナチュリエ〉のハトムギ化粧水。2002年の誕生以来、なんと累計出荷数7900万本というロングセラーだ。ハトムギのイラストと紫色の蓋がトレードマークのあのボトルを、誰もが一度は目にしたことがあるはず。
「水のようにさらりとしたテクスチャー」「手が届きやすい価格」「500㎖の大容量」。発売当初よりその特徴は大きく変わらないが、最初から売り上げが順調だったわけではない。ローションパックが流行り、大容量であることが注目されたり、プチプラコスメが幅広い年代で人気になったことで手に取る人が増えたり、コロナ禍の肌荒れ対策として注目されたり……。さまざまなターニングポイントを経て、口コミを中心に少しずつ、ここまで広がってきた。そして、発売から20年以上経ってもたっぷりの水分で肌を保湿するということに、変わらずこだわり続けている。
そもそも、核となる成分にハトムギエキスを選んだのも、アミノ酸が19種類も含まれており、肌に水分を与え、保持する効果に優れているから。重ねづけしてもべたつかず、しっとり潤うテクスチャーは、長年の研究でたどり着いたもの。粘性を抑え、さっぱりとしたこの質感こそが、より多くの水分を与え、潤いをもたらすことがわかっている。無香料、無着色、オイルフリー、界面活性剤フリーなど、低刺激で子どもにも安心。家族みんなでシェアしているユーザーも多いそうだ。ボディにも使うことができ、肌質、性別を選ばないのも大きな魅力。敏感肌やニキビなど、肌トラブルに悩む層にも支持を得ている。
そして、2022年には、初めてのリニューアルに踏み切った。ハトムギエキスの抽出方法を見直し、配合量を20%増量。愛用者のなかでニーズの高かったアルコールフリーを実現。特にこだわったのは、ハトムギエキスを増量し保湿力をアップしながら、このさらりとしたテクスチャーを維持すること。なんと100回以上の試作を重ねたという。
ブランドは、ユーザーの声を直接聞く機会を積極的に設けているというが、それはいい製品を長く届けたいという想いから。長く愛されるハトムギ化粧水とともに「水分でたっぷり保湿する」というスキンケアの根本に改めて立ち返りたい。
くぼ・なおこ/ウェルネス&ビューティジャーナリスト。植物療法(フィトテラピー)をツールに、ココロカラダハダケアについて独自発信。
photo : Shinsaku Kato
※この記事は、No. 140 2025年8月号「&Beauty」に掲載されたものです。