BEAUTY 明日のキレイのために。
痒いところに手が届く、そんなツール類の宝庫ブランド。&Beauty キレイの理屈 〈KOBAKO〉June 25, 2022
道具類のエキスパート〈貝印〉が100周年を記念したタイミングで誕生したのが、ツールブランド〈KOBAKO〉だ。今年で13年を迎える。
それまでも化粧道具類はあったが、もっと可愛く、総合的に網羅したツールブランドがあってもいいのではないか、という発想から開発がスタート。市場にあるツール類は、プロユースのものがそのままセルフケア用に置き換わっていることが多い。プロユースといえば魅力的だが、課題もある。例えばネイルの場合、利き手でないほうも使わなければならないので思うようにいかない。
そこで〈KOBAKO〉では、セルフケア時の困り事を細かく拾いながら、1㎜単位にこだわって今までにない道具類を市場に生み出していく。
そのなかで生まれたのが、〈uka〉の渡邉季穂さんをプロダクト監修に迎え、プロの視点から、セルフで使うときの問題点を徹底的に分析したネイルケア道具。爪切りは、カットする長さをミリ単位で固定できるようにしたり、やすりに角度をつけたりなど工夫を凝らした。また、人気No.1を誇るロングセラーのアイラッシュカーラーは、主流のポーチに入れづらい機能オンリーのものではなく、コンパクトで可愛いデザインを実現。
そして、ネイルケアの延長線上に作られたのがフットケアだ。かかとのガサガサ、角質の悩みは多くの女性が抱えているものだが、プロ視点では、かかとケアはまずふやかす工程が何より大切だということ。素人はとにかく削ればいいと考えがちだが、その時はよくても、時間が経つとかえってガサガサになってしまう。この難題に対し、最初に挑んだのは、シールにして貼ってふやかすというタイプ。これはとても好評だったが、貼っている時間も待てない、という声を受けて、さらに簡略化できるよう試行錯誤を繰り返す。そして今年5月に発売した「フットケアキット2」で具現化。ヒールファイルの粗い目のほうでまず削り、硬い角質を除去してローションの浸透を良くしてから、次に細かい面を使って擦り、つるりとしたかかとに仕上げる、こだわりの逸品だ。
セルフケアでもクオリティの高い仕上がりを実感してほしい、そんな思いを込めた渾身の力作。追求し続ける姿勢は〈KOBAKO〉ブランドにしかできない偉業だと、改めて痛感する。
※この記事は、No. 104 2022年8月号「&Beauty」に掲載されたものです。