TRAVEL あの町で。
新しい風と懐かしさが共存する温泉街へ。ー 長門・山口県 ーStrolling Around The SpaJune 20, 2024 /〔PR〕
食、うつわ、アートとあらゆる角度から散策できる町の魅力に惹かれて移住した
『cafe&pottery 音』店主・横山和代さんが案内する、暮らすように巡る長門への旅。
歴史ある温泉を中心に広がる、新しい長門。
山口県の北部に位置する長門湯本温泉。約600年続く『恩湯(おんとう)』が2020年にリニューアルしたのを機に、新たな店が立ち並び、観光客も年々増加している。温泉街の近く、三ノ瀬(そうのせ)には深川(ふかわ)萩の窯元集落があり、茶陶の産地としても有名だ。この地で作陶に励む坂倉正紘、田原崇雄、坂倉善右衛門のうつわを展示販売するギャラリーカフェ『cafe&pottery 音』の店主・横山和代さんは、長門に魅了されて、移住してきたひとり。「まだ岡山に住んでいた頃、千畳敷のカフェ『カントリーキッチン』に初めて行き、そこから望む風景に感動しました。この店を目的に長門へ通うようになったのが、移住の大きなきっかけです」
今回、横山さんが案内してくれた『365+1 BEER』『喫茶福永』『THE BAR NAGATO』『ひものや食堂ひだまり』『麺宗祐気』も、長門に惹かれてやってきた移住者の店主たちが立ち上げた店。「長門は海も山もあるので、食材が豊富。それらをアレンジして、ここでしか食べられない長門ならではの味を生み出しているのも魅力です。例えば『365+1 BEER』では、俵山の『津田農園』で採れたブラックベリーや『coffee & roaster YAMA』のコーヒー豆を使ったビールを造っていて、これがおいしいんです」
温泉街から車で15分ほどの日本海に面する仙崎には、お気に入りのカフェも。「『金子みすゞ記念館』があるみすゞ通り沿いにある『喫茶福永』でひと息ついたり、『カフェ ストラグル』にコーヒー豆を買いに立ち寄ったりします。『大和蒲鉾』のかまぼこもお気に入りのひとつ。さらに足を延ばせば、長門出身の香月泰男の作品が並ぶ『香月泰男美術館』もあります。彼が描いたシベリアシリーズをオマージュした坂倉善右衛門さんのうつわを店で展示したこともあり、長門の作家に影響を与えている画家です」
四季折々の景色が楽しめる長門湯本温泉。町の中心にある『恩湯』は、深川萩のイベントや、この春から自由に本を閲覧できる恩湯文庫も始まり、地元の子どもたちから観光客までが集う場に。訪れるたびに新しい風景が待ち受ける、懐が深い町で、心身ともにリフレッシュできる旅を。
ここでしか出合えない風景や味を目指して、長門をそぞろ歩き。
information
長門湯本温泉街では、2024年9月14日(土)から10月14日(月)まで『うつわの秋 vol.5』が開催される。メイン会場の『恩湯』では、深川萩の8作家による特別展示が9月14日(土)から23日(月)の期間限定で行われる。サテライト会場となる『おとずれ堂』、『cafe&pottery 音』、『大谷山荘』、『玉仙閣』でも、会場ごとに深川萩の異なる魅力を発信。坂倉新兵衛窯、坂倉善右衛門窯、坂田泥華窯、新庄助右衛門窯、田原陶兵衛窯の5つの窯元、8人のうつわが一堂に会する機会をお見逃しなく。
ACCESS

長門湯本温泉まで、車で山口宇部空港から約1時間半、山陽新幹線の新山口駅からは約1時間。公営駐車場に停めて、徒歩で温泉街エリアを散策できる。福岡の博多天神方面からはバス「福岡~長門湯本温泉 おとずれ号」が運行して、約2時間50分ほどで到着する。1日1往復で毎日運行中。長門湯本温泉から、仙崎本面へは車で約15分、千畳敷方面へは車で約20分。現在、JR美祢線は代行バスで運行している。

guide 横山和代≪AINONE≫主宰・『cafe&pottery 音』店主
静岡県出身。2020年にカフェで働き始めた頃は、山口市から通っていたが、’21年に長門に移住。フィッシュパニーノと天然酵母を使った焼き菓子ブランド〈AINONE〉としても活動中。カフェでは地元のフルーツを使ったケーキやタルトも評判。▷『cafe&pottery 音』長門市深川湯本1261−12
●問合せ/長門湯本温泉 https://yumotoonsen.com/
photo : Akira Yamaguchi illustration : Shinji Abe (karera)