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料理好きの店主が厳選したツウ好みの器が並ぶ、長野・軽井沢のギャラリー『芽吹き』。黒田美津子さんが”新しいもの”に出合いに行く店。May 21, 2025

2025年6月号の「新しい暮らしに出合える、店ともの。」は、インテリアスタイリストの黒田美津子さんが、これまで知らなかったものを発見できる3店を、おすすめ品とともに紹介。ここでは、長野・軽井沢『芽吹き』をWEBで特別に公開します。

黒田美津子さんが”新しいもの”に出合いに行く店。長野・軽井沢『芽吹き』
カフェやホテルのほか、ショップ、事務所が集まる、ドライブインを改装した複合施設「still」の2階にひっそりと開店した。「空間も素敵です」と、黒田さん。

店ごと買い占めたくなる、センス抜群の器が見つかる。

黒田美津子さんが”新しいもの”に出合いに行く店。長野・軽井沢『芽吹き』
釉薬も土もすべて自分で作っている浅井庸佑の皿¥5,500。「サラダの取り皿やキッシュを置いても素敵だと思います」と、黒田さん。
黒田美津子さんが”新しいもの”に出合いに行く店。長野・軽井沢『芽吹き』
森岡由利子の白磁のピッチャー¥24,200。 「水を入れてテーブルに置いてもいいし、花を生けても映えそう」

ここは北欧家具を扱う『ハルタ』が手がけた複合施設「シュティル」にある器と手仕事の店で、とにかく店主の審美眼が抜群。店主が料理好きで、ご自宅で長く使ってきた作家さんのものを揃えているそうです。例えば白いだけの中皿など、ごくシンプルな器なのに表情があって、そのどれもが素敵なんです。派手さはないけれど、料理が想像できるというか、こういう料理をこういう盛り付けでのせてみたい、と思わせてくれます。

黒田美津子さんが”新しいもの”に出合いに行く店。長野・軽井沢『芽吹き』
下本一歩の竹のカトラリー。スプーン¥4,620〜。
黒田美津子さんが”新しいもの”に出合いに行く店。長野・軽井沢『芽吹き』
古道具を思わせる中根楽の塩壺S¥7,700。

テーブルセッティングもイメージできて、あれもこれも欲しいと目移りしてしまいます。北軽井沢のアトリエには来客が多く、手料理でもてなす機会が増えてきたので、器やカトラリーは今もっとも集めたいものの一つ。揃いの取り皿も欲しいし、煮豆やおひたしを盛るようなちょっと深さのある小皿も欲しい。塩を入れるための蓋ものも気になります。白磁の水差しも釉薬の色がとてもきれい。苦手なものが一つもなく、全部好きで、全部欲しい。そう思わせてくれる店は、とても刺激的で楽しい。アトリエからも車で30分程度と近いので、このお店で少しずつ器を揃えていければと思っています。

Shop Data芽吹き

2024年3月にオープン。オーナーはもともとは関東に住んでいたが軽井沢へ移住。当初は自宅で料理教室をしながら、その一角で器を扱う予定だったが、縁があり、ショップを構えることに。20年以上、料理好きとしてさまざまな器を使ってきたセンスを生かし、こだわりのある作家による、家庭料理に似合うふだん使いの品を揃えている。現代作家の作品が揃う器と手仕事のギャラリー。

住所:長野県北佐久郡軽井沢町追分1372−6−2F
営業時間:11:00〜16:00
店休日:不定休 営業の詳細はInstagram(@mebuki.utsuwa)またはHPにて。

公式instagram

黒田美津子さん

黒田美津子Mitsuko Kuroda

雑誌編集を経て、2017年「Laboratoryy」設立。空間や撮影、展示のインテリアスタイリングのほか企画展を手がけるなど活動は多岐にわたる。本誌連載も好評。

laboratoryy.work

photo : Isao Hashinoki (nomadica) edit & text : Wakako Miyake

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