LIFESTYLE ベターライフな暮らしのこと。

モデルのkazumiさんが植物と暮らす家。小さな感動が重なり、心の栄養に。April 24, 2024

日々わずかに姿が変化するのを感じながら、季節の移り変わりを知る。生き生きとグリーンが育つ家では、人間も心地よく暮らせるようです。4月19日発売の特集『窓辺に、花と緑を』では、観葉植物から多肉、蘭、庭木、草花まで、様々に緑を愛でる8組の住まいを訪ねました。ここでは、モデル・kazumiさんのグリーンライフを特別に公開します。

ダイニングにサンルームが隣接したkazumiさんの自宅。左奥、サンルーム内の背の高いエバーフレッシュ以外、この家に越してから仲間入りしたもの。美しい緑が白い家具や照明と呼応している。
ダイニングにサンルームが隣接したkazumiさんの自宅。左奥、サンルーム内の背の高いエバーフレッシュ以外、この家に越してから仲間入りしたもの。美しい緑が白い家具や照明と呼応している。

始まりはサンルーム付きの家との出合いから。

「まさか自分がこんなに植物にハマるなんて思ってなかったんです」と、笑いながら教えてくれたのはモデルのkazumiさん。その言葉が意外に思えるほど家の中には大小さまざまなグリーンが溢れている。きっかけは昨年の夏、突然やってきた。

「引っ越し先を探していたとき、お世話になっている方がこの一軒家を紹介してくれました。これまで住んでいたマンションにはなかった中庭やサンルームがあっていいなと」

〝ここで植物と一緒に暮らしてね〞というオーナーからのメッセージを受け取った気がしたという。しかし以前の家から持ってきたエバーフレッシュをサンルームに置いてみると、少し違和感が。天井が高く、開放感たっぷりの空間ではバランスの取り方が難しかったのだ。

「一つだけだとどうしても寂しく見えてしまって。それで二つ、三つと買い足していくうちにどんどん楽しくなって、毎週末、夫とグリーンショップに通うようになりました」

 背の高いものや低いもの、葉が丸っこいものやシャープなものなど形の異なる品種を選び、さらにスツールやベンチに載せるなどして高低差をつけ、空間が単調にならないようにレイアウトした。

「サンルームの中だけに植物を収めると味気ないので、ダイニングエリアにも飛び出して、ラフな雰囲気に。こんなふうに自分たちなりに追求するのが楽しくて」

リビングのフィカス・ウンベラータは前の家から一緒に引っ越してきたが、ここで成長が加速。外のベランダには鉢植えのグリーンやプランターの花も。
リビングのフィカス・ウンベラータは前の家から一緒に引っ越してきたが、ここで成長が加速。外のベランダには鉢植えのグリーンやプランターの花も。
書斎に飾ったのは夫の祖父が1952年に描いた絵画。ここにもフィカスや、多肉植物、お気に入りのリサ・ラーソンのオブジェも並ぶ。キャビネットは〈G-PLAN〉。
書斎に飾ったのは夫の祖父が1952年に描いた絵画。ここにもフィカスや、多肉植物、お気に入りのリサ・ラーソンのオブジェも並ぶ。キャビネットは〈G-PLAN〉。
中庭にはアイノ・アアルトが手がけたプランター「リーヒティエ」が。「フィンランドのアアルト邸で見かけた、程よく色褪せたプランターに憧れて」
中庭にはアイノ・アアルトが手がけたプランター「リーヒティエ」が。「フィンランドのアアルト邸で見かけた、程よく色褪せたプランターに憧れて」

 もともと、葉の丸いおおらかな雰囲気の植物が好きだったkazumiさん。最近は葉の表面が凸凹したベゴニア・マソニアナや縞模様のカラテア・ゼブリナのような個性派に夢中。そしてグリーンを暮らしに取り入れてからは、朝の過ごし方も変わったという。窓を開けて、空気を入れ換え、お香をたきながら水やりをするのがルーティンに。

「毎日水が必要な植物もあれば、一週間に一度で十分なものも。一つずつ様子を見ながら水やりしています。まだまだ初心者なのでわからないことも多いのですが、〝水、足りてる?〞と声をかけながら接していると、植物がイキイキとした表情を見せてくれる気がして」

 そうした触れ合いはkazumiさんの心にも栄養を与えている。

「ある日、多肉植物の根元がポキッと折れてしまったのですが、その脇にぷくぷくとした子株が生えているのを発見。驚いたと同時に愛おしさが増しました。また昨年、突然ほとんどの葉が落ちて、枝一本になったエバーフレッシュが、この日当たりのいい家に引っ越してきてからぐんぐん復活。なんてすごい生命力なんだろうと感動して。植物は小さな感動を与えてくれる存在。日々、エネルギーをもらっています」

バスルームの奥行きのある大きな出窓でも個性豊かな多肉植物を育てている。「最近は夫と一緒に接ぎ木や寄せ植えにも挑戦しています。毎回ドキドキしますが、うまくできると小さな達成感が」
バスルームの奥行きのある大きな出窓でも個性豊かな多肉植物を育てている。「最近は夫と一緒に接ぎ木や寄せ植えにも挑戦しています。毎回ドキドキしますが、うまくできると小さな達成感が」
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kazumiモデル

1986年、奈良県生まれ。モデルとして雑誌や広告などで活躍。自身で撮影しているYouTubeチャンネル『kazumi room』も好評。愛犬・カブキは8 歳。

photo : Ayumi Yamamoto text : Mariko Uramoto

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