EVENT いま訪れたい場所、見たいもの。

幸田文の生涯を振り返る展示「幸田文展−千年の藤のように生きる−」が、『市川市文学ミュージアム』にて10月26日より開催。October 22, 2024

明治を代表する文豪・幸田露伴の次女として生まれ、随筆・小説・ルポルタージュなど、多彩な分野で活躍した作家・幸田文。生誕120年を記念して、企画展「幸田文展−千年の藤のように生きる−」が千葉県の『市川市文学ミュージアム』で開催される。会期は2024年10月26日 (土) 〜2024年12月22日 (日) まで。みずから「見て、歩いて、感じた」経験を作品として芽吹かせ続けた作家の生涯を、自筆の原稿や愛用品などとともに辿ることができる。

「見て、歩いて、感じた」経験を書き続けた、40年の作家人生を辿る。

明治を代表する文豪・幸田露伴の次女として生まれ、随筆・小説・ルポルタージュなど、多彩な分野で活躍した作家・幸田文。生誕120年を記念した企画展「幸田文展−千年の藤のように生きる−」が千葉県の『市川市文学ミュージアム』で開催される。会期は2024年10月26日(土)〜2024年12月22日(日)まで。みずから「見て、歩いて、感じた」経験を作品として芽吹かせ続けた作家の生涯を、自筆の原稿や愛用品などとともに辿ることができる。

展示の構成は三章仕立て。第一章では、幸田家に生まれ、文学とはかけ離れた一家庭人として過ごした日々に焦点を当てる。幼い頃に母を亡くし、料理、掃除、洗濯などあらゆる家事を露伴から教え込まれた文。自ら「台所育ち」と称した半生を、自筆資料とともに紹介する。続く第二章は、露伴が亡くなる数か月前から書き留めていた看病の記録「雑記」を発表し、作家としてデビューした頃について。露伴の人物像やデビュー初期の作品が並ぶ。最後の第三章では、1950年に断筆を宣言してから、芸者置屋の住み込み女中として働いた経験をもとに執筆した小説「流れる」で文壇に返り咲き、以降86歳で亡くなるまでの活動を振り返る。旺盛な好奇心で日本各地を取材し、現場を歩いて感じたことを書き続けた40年超えの作家生活に迫る。

本展では、自筆原稿・草稿24点、愛用品15点、書籍・雑誌20点ほか、創作資料やアルバム、幸田露伴資料など合計85点の資料が並ぶ。なかには、「ぬり箸 たけ箸」の自筆原稿など初公開資料も。また、19歳で亡くなった弟への哀惜を綴った小説「おとうと」の映像・舞台化に携わった脚本家・水木洋子の自筆脚本原稿も展示。11月9日(土)には映画の上映も予定している。『市川市文学ミュージアム』がある千葉県市川市は、終戦後、文が露伴と娘の玉とともに移り住み、露伴を看取ったゆかりの地。ぜひ一度足を運び、文の生涯に思いを馳せてみてほしい。

Event Information幸田文展−千年の藤のように生きる−

会期:2024年10月26日(土)〜12月22日(日)
会館時間:平日10:00〜19:30、土日祝10:00〜18:00 (入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(11月4日(月)は開館)、10月31日(木)、11月5日(火)、11月29日(金)
観覧料:一般500円(400円)、65歳以上400円(300円)、高大生250円(200円)、中学生以下無料
※()内は25名以上の団体料金
※障害者手帳をお持ちの方と付添の方1名無料
※会期中一部展示替えあり

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