LIFESTYLE ベターライフな暮らしのこと。

ほんのひと手間で、飲みやすい。アーユルヴェーダ料理家・小林静香さんが提案する、毎朝のスパイス白湯。August 28, 2025

慌ただしく過ぎる毎日でも、そのなかに小さな変化やほんのひと手間を加えるだけで、淡々と繰り返す時間が心地よくなり、積み重なって、暮らしがぐっと豊かになる。明日から取り入れたいベターライフのコツを、アーユルヴェーダ料理家・小林静香さんと一緒に考えてみました。&Premium120号(2023年12月号)「毎日を気持ちよく過ごす、100のこと」より、特別に紹介します。

一日の始まりに飲んで、 巡りのいい体をつくる。

ポットに浮かぶのはカルダモン。「爽やかなよい香りになるので、毎日の白湯が続けやすくなります」と小林さん。ほんのひと手間で、飲みやすい。アーユルヴェーダ料理家・小林静香さんが提案する、毎朝のスパイス白湯。
ポットに浮かぶのはカルダモン。「爽やかなよい香りになるので、毎日の白湯が続けやすくなります」と小林さん。

「起き抜けの体温はまだ上がりかけ。朝いちばんには、白湯の力を借りて内臓から温めることで新陳代謝を上げて、すっきりと巡りのよい体をつくろうというのが、インドの伝統医学、アーユルヴェーダの考え方です」と、料理家の小林静香さん。“ドーシャ”と呼ばれる体内のエネルギーバランスを整えるには継続が大切。スパイスで風味をつけて飲みやすくし、習慣化してほしいという。

「フーフー息を吹きかけながらでないと飲めない、65~75℃の湯を1ℓ沸かし、ホールスパイスをポンと入れてしばらく時間をおくだけ。スパイスは何でもOKですが、おすすめは手に入りやすい、カルダモン、コリアンダーシード、クローブ。カルダモンは2粒程度で、柑橘を思わせる清涼感のある香りが広がり、口の中がさっぱりします。パクチーの種であるコリアンダーシードは小さじ2杯程度を。水分の排出を助けてくれます。クローブは1粒で甘い香り。温性のスパイスなので体もより温まります」

 スパイスを入れて沸かすと必要以上に濃くなり、飲みづらくなってしまう。

「舌を磨き、口腔内をきれいにしてから200㎖ほどをゆっくり味わって。残りは保温水筒へ入れて、一日かけて飲むのもよいでしょう」

小林静香 Shizuka Kobayashiアーユルヴェーダ料理家

TV局勤務を経て、食養生への関心から料理の道へ。ホリスティックケアブランド〈eatreat.〉主宰。東京・松陰神社前のカフェ『eatreat.ruci』で、アーユルヴェーダに基づく食事を提供する。アーユルヴェーダカレーを作るセットなどオンラインで購入可能。▽東京都世田谷区世田谷4−18−1 ☎なし 11時30分〜15時 月日休

instagram.com/eatreat.ruci

photo : Takashi Ehara text : Marika Nakashima

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