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〈ドコノコ〉と一緒に猫の習性を学びました。猫転送装置Dokonoko / March 14, 2019
猫転送装置
いわゆる「猫転送装置」とは、床などに円形の囲いを作ると、なぜかそこに猫が収まってしまうという現象。箱のように体が密着するわけでもないのに、なぜなんでしょう? 考えられるのは「心理的なよりどころ」とでもいいましょうか。例えば人間でも、だだっぴろいパーティ会場などにひとりでいると、無意識に壁際や隅っこに寄りたくなりますよね。猫も同じで、たとえちょっとした囲いであっても、自分が収まる居場所があれば安心できるのです。あるいは猫の視力の悪さも関係しているかもしれません。猫は動くものに対する視力(動体視力)は優れていますが、静止物を見る視力は人間の10分の1程度といわれています。平面の囲いを、寝床に使う穴などと勘違いして入ってしまうのかもしれません。

きれいな円形のフラフープは最高の猫転送装置ですね! 「ん? 何かヘン?」と言いたげな猫の表情もおもしろいです。

少し高さのある囲いなので、猫にとってはほぼ箱かもですね。丸まって寝ることはできないけど、とりあえず入ります!

子どものおもちゃも絶好の猫転送装置。これで電動式の電車が走ったりすると、猫にとっては最高に楽しい遊び場になります。

高さもあって、座面が円形となると、座らずにはいられません! ここはもうこの猫の定位置になってしまうでしょうね。

普通、囲いが広すぎると入らない場合が多いのですが、この子はこれくらいがお好き? 猫の好みもいろいろなんですね。

電気コードも転送装置になるとは! きれいな円じゃなくても、とにかく囲いらしきものがあれば入るというのがおもしろい。

〈ドコノコ〉について
糸井重里率いる〈ほぼ日〉が運営するペットアプリ。一緒に暮らしている犬や猫を登録すれば写真やコメントをつけて投稿でき、世界中のコの写真を見ることができる。投稿した写真はブックに保存されるので、愛猫や愛犬の思い出帳としても。毎日更新される編集部からのおすすめ動画も楽しい。dokonoko.jp

監修・今泉忠明
動物学者
text : Yuriko Kobayashi illustration : Shapre
※『&Premium』No. 45 2017年9月号より