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〈ドコノコ〉と一緒に猫の習性を学びました。飛行機耳Dokonoko / March 07, 2019
飛行機耳
「目は口ほどにものを言う」といわれますが、猫の場合は「耳は口ほどにものを言う」かもしれません。例えば和んでいるとき、猫の耳は下がります。逆に警戒心が高まったときは耳を立て、周囲の音を聞こうとします。一見居眠り中でも耳には猫の気持ちが表れているはずです。「イカ耳」や「飛行機耳」と呼ばれる水平に倒れた耳は、緊張やイライラが最高潮に達した状態。性格や状況にもよりますが、ここまでくると次にとる行動は「攻撃」か「逃走」の二択がほとんどです。耳を倒す理由は、周囲の音を聞きやすくするためと、皮膚が薄く、攻撃されると負傷しやすい耳を守るためと考えられます。たまに耳の後ろに白い斑紋がある猫がいますが、これは「虎耳状斑(こじじょうはん)」といって、アジア系のヤマネコにある特徴。もし虎耳状斑がある猫で、これが正面から見えたら最後、激おこプンプンです。

香箱を組んで和んでいたのに、何かイラッとすることがあったのでしょう。まだまだ怒りは序の口。

美しい飛行機耳!(笑) かなりイライラと不安が募っているようなので、そっとしておきましょう。

お、この子は耳の後ろに虎耳状斑がありますね! これが見えると激怒のサイン。逃げましょう〜。

完全に耳が水平になって、怒りが臨界点!(目つきもコワイ〜) へたに刺激しないでおくのが吉。

何か気になる音や気配があったけど、顔を向けるまでもないと聞き耳を立てている状態ですね。

眉間にシワ!? 怒りに震えているように見えますが、耳の状態は「ん?」レベル。音に反応したかな?

写真的にはホラーですが(笑)、これはまだ「なぬっ?」という異常を察知した状態なのでご安心を。

顔がかわいいので油断してしまいますが、左の前足を一歩引いて、いつでも飛びかかれる体勢です!

顔がだいぶ怒っているように見えますが、これはまだ「ちょっと不機嫌」くらいなので大丈夫です。

〈ドコノコ〉について
糸井重里率いる〈ほぼ日〉が運営するペットアプリ。一緒に暮らしている犬や猫を登録すれば写真やコメントをつけて投稿でき、世界中のコの写真を見ることができる。投稿した写真はブックに保存されるので、愛猫や愛犬の思い出帳としても。毎日更新される編集部からのおすすめ動画も楽しい。dokonoko.jp

監修・今泉忠明
動物学者
text : Yuriko Kobayashi illustration : Shapre
※『&Premium』No. 45 2017年9月号より