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〈ドコノコ〉と一緒に猫の習性を学びました。水修行Dokonoko / February 28, 2019
水修行
一般的に猫は体が水に濡れることを嫌います。猫の祖先であるリビアヤマネコは、昼夜の寒暖差が激しい砂漠地帯出身。体が濡れたまま夜を迎えると体温を奪われるということで、本能的に水を嫌うようになったと考えられています。でも水道水やシャワーなど、流れる水には興味津々。それは流水というふしぎな存在に対する好奇心が、水への嫌悪を上回った結果でしょう。キラキラ光って透明で、掴もうとしても掴めない……。猫にとって流水は理解を超えた永遠の謎。手で触ろうとしたり、舌で舐めようとしたり、一生懸命謎を解こうとしているうちにずぶ濡れ……なんてことも(笑)。また砂漠地帯出身の猫にとって、飲み水は貴重。水を見つけたら「とりあえず飲んでおく」という習性も関係していると思います。

シャワーの水が気になってバスタブに入ってみたものの……。あまりの水の勢いにびっくりして、腰がひけちゃってます。

流れる水に触りたい一心で、頭に水がかかっていることを忘れているのでしょうか。びしょびしょだけど、好奇心の勝利です!

体は濡らしたくないけど、水に近づいてよく見たい。そして結局濡れる。水への嫌悪と抑えられない興味が拮抗する場面です。

なんとか顔が濡れないように流水を舐めようとしてみたけど……。やっぱり濡れてしまった!という残念な状況かな(笑)。

気になるものを見つけると、まずは手で触って確認しようとするのが猫の習性。触ると水が動くのもおもしろいのでしょう。

シャワーを食べようと立ち向かう、なんとも果敢な猫! こうなってくると濡れようがどうしようが、もうお構いなしです。

〈ドコノコ〉について
糸井重里率いる〈ほぼ日〉が運営するペットアプリ。一緒に暮らしている犬や猫を登録すれば写真やコメントをつけて投稿でき、世界中のコの写真を見ることができる。投稿した写真はブックに保存されるので、愛猫や愛犬の思い出帳としても。毎日更新される編集部からのおすすめ動画も楽しい。dokonoko.jp

監修・今泉忠明
動物学者
text : Yuriko Kobayashi illustration : Shapre
※『&Premium』No. 45 2017年9月号より