& Premium (アンド プレミアム)

Music土曜の朝と日曜の夜の音楽。

ミュージシャン・プロデューサー 坂口修一郎


June 24, 2016 今月の選曲家 坂口修一郎

June.25 – July.01, 2016

Saturday Morning

Frank Dominguez
Title.
Tu Me Acostumbraste
Artist.
Frank Dominguez
1940年代~60年代にかけてキューバのハバナで起こった、メロウな音楽ムーブメント ”フィーリン”。その歌い手として一世を風靡したシンガーソングライター、フランク・ドミンゲスのアルバムの中から、クルーナーヴォイスとヴィブラフォンが部屋の湿度を下げてくれるようなナンバーを。こんな音楽を聴きながらゆっくりはじまる休日なんて最高。そんな気にさせてくれる美しい1曲。
アルバム『Canta sus Canciones + Cocktail”』収録。

Sunday Night

Simply Red
Title.
Every Time We Say Goodby
Artist.
Simply Red
コール・ポーターが作詞作曲し、数えきれないほどの音楽家が演奏してきたスタンダードナンバー。今やポップレジェンドであるシンプリー・レッドが初期のアルバムに収録しています。はじめて聴いたのは僕が高校生の頃。ラジオから流れてきたこの曲に夢中になって以来、繰り返し聴き続けています。若き日のミック・ハックネルの歌声にチェロとピアノが優しく寄り添う展開は、その後聴いた数あるこの曲の編曲の中でも出色の出来。初夏の静かな夜に。
アルバム『Men and Women』収録

『&Premium』特別編集
『&Music/土曜の朝と日曜の夜の音楽』 好評発売中。

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ミュージシャンやクリエイター、写真家など、音楽好きの“選曲家”たちが月替わりで登場。 土曜の朝と日曜の夜に聴きたい曲を毎週それぞれ1曲ずつセレクトする連載が、初めて一冊にまとまりました。 23人の選曲家が選んだ、週末を心地よく過ごすための音楽、全204曲。 本書のためだけにまとめた、収録作品のディスクガイド付き。 詳しくはこちら

June 17, 2016 今月の選曲家 坂口修一郎

June.18 – June.24, 2016

Saturday Morning

Xylofonorkestern
Title.
Happiness
Artist.
Xylofonorkestern
静かなピアノのイントロからシロフォン(木琴)の柔らかな響きとリズムが立ち上がる。これはスウェーデンの知的障害者の人たちが集まって演奏しているシロフォンオーケストラによるもの。僕が関わっている鹿児島の知的障がい者支援施設「しょうぶ学園」のグループOtto&Orabuの音楽にも通じるものがあります。淡々とひたむきにつづく雨だれのような木琴の響きが美しい。誰かに聴いてもらうためではなく、ただひたすらに音が音のために打ち鳴らされています。雨の朝の風景を窓から眺めながら聴くのが似合いそうな1曲。
アルバム『Stora Bla』収録。

Sunday Night

Mono Fontana

Title.
Arbol Del Silencio
Artist.
Mono Fontana
時計の針、カメラのシャッター、タイプライター。足音と民族楽器。記憶の彼方にある子供の遊ぶ声。遠くで犬が吠える。これらの繊細な音のコレクションは人々が寝静まり、ひとり静かにしている時にしか聞こえてこない。丹念に配置されたフィールドレコーディングを邪魔しないように訥々とつま弾くピアノ。アルゼンチン音響派のアーティストが音によって記録した夢の風景。美しい夜の音楽。
アルバム『Cribas』収録

『&Premium』特別編集
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June 10, 2016 今月の選曲家 坂口修一郎

June.11 – June.17, 2016

Saturday Morning

Herbie Mann
Herbie Mann
Herbie Mann
Title.
Turkish Coffee
Artist.
Herbie Mann
「中東の印象」というタイトルを冠したアルバムのオープニングトラック。トルコの民謡を題材にしたエスニック・ジャズ。ジャズとエスニックのミュージシャンの競演が、単なるワールドミュージックではない独特のテクスチャーを作っています。アルバムの中でもこの曲はロイ・エアーズのヴィブラフォンの涼やかな音色が心地良い。もう20年くらい前に見つけて僕らダブルフェイマスもカバーしています。曲名のとおり、ハーブのきいたトルココーヒーでも飲みながら聴きたいレコード。
アルバム『Impressions Of The Middle East』収録。



Sunday Night

Lou Doillon
Title.
Weekender Baby
Artist.
Lou Doillon

ジェーン・バーキンの3人目の末娘による枯れた夜の歌。フランスに暮らす彼女がカナダのアーティストと組んで作り上げた音楽の風景は、ちょっと強めのアルコールが欲しくなるような世界。ざらついた歌声とアレンジが路地裏の深い暗闇を連想させ、夜の果てへの旅へと聴くものを引き込んでいきます。明日から始まる新しい1週間の前に、そんなディープな空間に潜り込んでいくのも悪くない過ごし方かも知れません。
アルバム『Lay Low』収録。

『&Premium』特別編集
『&Music/土曜の朝と日曜の夜の音楽』 好評発売中。

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ミュージシャンやクリエイター、写真家など、音楽好きの“選曲家”たちが月替わりで登場。 土曜の朝と日曜の夜に聴きたい曲を毎週それぞれ1曲ずつセレクトする連載が、初めて一冊にまとまりました。 23人の選曲家が選んだ、週末を心地よく過ごすための音楽、全204曲。 本書のためだけにまとめた、収録作品のディスクガイド付き。 詳しくはこちら

June 03, 2016 今月の選曲家 坂口修一郎

June.4 – June.10, 2016

Saturday Morning

Organic Music Society
Title.
Utopia & Visions
Artist.
Don Cherry -Organic Music Society
静かな眠りからだんだんと身体が覚醒していくようなこの曲を土曜日の朝に。フリージャズのトランペッターとして知られるドン・チェリーが、70年代初頭に北欧を旅し、オーガニックな暮らしを実践しながら音楽活動をしていた頃の作品。ドン・チェリーは音楽だけではなく本質的な生き方を自由に追い求めた人で、僕にとっては昔から憧れの存在。旅に生き、旅の末に亡くなった生きざまから生み出されたこの作品はおおらかで牧歌的、そして瞑想的な世界観に貫かれ、アナログでは2枚組の大作になりました。
アルバム『Organic Music Society』収録。

Sunday Night

YOU&I
Title.
Suddenly
Artist.
ALA.NI
イギリスから現れたディーバ、アラ・ニの静かながら確たる意思を感じる歌声。先日、原宿の路上で行われた彼女のパフォーマンスを見て完全にノックアウトされました。この録音はビンテージ感のあるサウンドと、歌声の手触りを引き出す必要最低限のシンプルなアレンジが素晴らしい。一日中外を歩きまわって疲れた身体を静かに受け止め、ほぐしてくれるような優しく力強い音楽です。本当にていねいに作られた音楽を聴くと、人はとてもリラックスすることが出来る。眠りにつく前に静かに聴きたい。
アルバム『YOU&I』収録。

『&Premium』特別編集
『&Music/土曜の朝と日曜の夜の音楽』 好評発売中。

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ミュージシャンやクリエイター、写真家など、音楽好きの“選曲家”たちが月替わりで登場。 土曜の朝と日曜の夜に聴きたい曲を毎週それぞれ1曲ずつセレクトする連載が、初めて一冊にまとまりました。 23人の選曲家が選んだ、週末を心地よく過ごすための音楽、全204曲。 本書のためだけにまとめた、収録作品のディスクガイド付き。 詳しくはこちら

ミュージシャン・プロデューサー 坂口修一郎

Double Famous / 〈BAGN Inc.〉代表 1971年鹿児島生まれ。1993年無国籍楽団ダブルフェイマスを結成。音楽活動の一方、2004年代官山〈UNIT〉の設立に参加。2010年より故郷、鹿児島でクロスカルチャーな野外イベント「GOOD NEIGHBORS JAMBOREE」を主宰している。東日本大震災後には緊急支援で来日したジェーン・バーキンのサポートバンドをオーガナイズし、ワールドツアーに同行した。現在では ランドスケーププロダクツ内にディレクションカンパニー〈BAGN Inc.〉を共同設立。ジャンルを越境したイベントのプロデュースを多数手がけている。