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タピオ・ヴィルカラのガラスの器 選・文/郷古隆洋No. 115 / July 10, 2017

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1950年代に〈イッタラ〉のアート部門で製造されていたこのガラスのトレイは、フィンランドを代表するデザイナーの一人、タピオ・ヴィルカラによるもの。タピオは自然界で生まれた形状などからインスピレーションを受け、それらを様々なデザインに落とし込んだ作風で知られていますが、このトレイもそのうちの一つ。器の裏面には葉脈のように細やかなカットが施されています。とても美しく、いつまでも見ていられるほど魅力的。プライウッドを使った作品も素晴らしいですが、彼の最大の魅力は、これらのガラス製品にあると僕は思います。

Photo:Naoki Seo
郷古隆洋
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郷古隆洋

ユナイテッドアローズ、ランドスケーププロダクツを経て2010年に Swimsuit Department を設立。輸入代理店をはじめ、世界各国で買い付けたヴィンテージ雑貨などを販売する「BATHHOUSE」を運営するほか、店舗のインテリアコーディネートやディスプレーなども手がける。2015年9月には、日本で初の開催となるモダニズムショーを主宰した。→ swimsuit-department.com

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