MUSIC FOR BETTER LIFE

夕暮れの音楽/MUSIC FOR BETTER LIFE #10 September 2025September 06, 2025

夕暮れの音楽/MUSIC FOR BETTER LIFE #10 September 2025

今日は空が焼けるか分かる?

鎌倉ローカルの人たちは昼ごろに空を見ると、今日は空が焼けるのかわかるらしいです。だから「今日はよく焼けそうだね」「じゃあ夕方にビール持って浜に集合ね」なんてご近所で話して、赤く染まる水平線を見ながら一杯飲んで家路につく、と。最高ですよね。鎌倉に移住してまだ4年、しかも海のそばではなく山に暮らす僕には、今日の空が焼けるのかさっぱり見当がつきません。いつかわかる日が来るんでしょうか。

残暑厳しくも日の入りが早くなって、だんだんと秋の足音が聞こえてくるようになりました。エモーショナルな夕暮れどきに聴きたい音楽を集めてみました。

1曲目はノルウェーを拠点にするソウル・バンド Les Imprimésの「With You」。何かと話題の〈Big Crown Records〉からここ数年リリースを重ねていますが、この曲は昼から夜へと移りゆく曖昧な時間にぴったりな、気持ちいいサウンドです。

2曲目は京都の『Recordshop GG』で見つけたアイルランド出身の男性SSW、ROB DE BOERのアルバム『MAN TO YOU』から。イントロからもうセクシー。声が最高です。

3曲目は落日飛車が5年ぶりにリリースした新作アルバムより。アルバム全体を通してストーリーのある曲ばかりで、特にこの「Piccolo Amore」は暑さをほどいてくれるような爽やかなサウンドです。

6曲目の「Flor Do Pati」は、ブラジルとポルトガルにルーツを持つSSW、チアゴ・カエターノの昨年のアルバムから。キラキラと輝く海を思わせるようなこの曲も最高ですし、アルバム全体を通して儚さ、切なさが通底していて、本当に美しい一枚です。個人的には2024年ベストでした。

ほかにも「これぞブラジル」な声を持つZé Ibarra(9曲目)、台湾出身ながらクラシックなソウルを歌い上げるYufu(11曲目)、これを聴かねば夏は越せないシャーデー(13曲目)などなど選んでおります。

あとこの前、言わずと知れたアル・クーパーのエモーショナルな名曲「Jolie」(10曲目)を家で聴いていたら、生後10ヶ月の息子が初めて歌いました(親バカ)。記念にプレイリストに入れました。ジョリィ〜〜〜〜〜〜また来月!


Editor 松﨑 彬人

松﨑彬人
2017年に新卒で入社し、&Premium編集部一筋。レコード収集と陶芸家のスタジオ巡り、車の手入れ(1989年式VWジェッタ)が休日の楽しみ。熊本県出身、現在は妻子と鎌倉で暮らしながら、Instagram「#僕らの家ができるまで」で家造りの様子を記録しています。最新の担当号は2025年9月号「小さな家、小さな部屋」。

Pick Up 注目の記事

Latest Issue 最新号

Latest Issuepremium No. 142あの人の読書の時間と、本棚。2025.08.20 — 980円