ひみつの坪庭コレクション
『幾星 京都蒸溜室』で、雪見障子越しに庭を愛でつつ昼酒に浸る。ひみつの坪庭コレクション vol.14February 07, 2025
京都の店々に密やかに備わる坪庭は、この街に暮らす人々の美意識を象徴するような場所。京都に出かけたら見に行きたい、小さくも美しい庭を紹介します。
庭を愛でつつ昼酒に浸る。
―幾星 京都蒸溜室―
![築140年のバーに佇む雪見障子越しの『幾星 京都蒸溜室』の庭。ひみつの坪庭コレクション vol.14 築140年のバーに佇む雪見障子越しの『幾星 京都蒸溜室』の庭。ひみつの坪庭コレクション vol.14](https://img.andpremium.jp/2025/02/03110616/41efa2c736a699c8d5e29470de34c3fe-683x1024.jpg)
祇園に店を構える『喫酒 幾星』は薬草で仕立てたカクテルで知られるバー。店主の織田浩彰さんはヨーロッパの薬草酒に魅了されたことをきっかけに、植物の香りやエッセンスを纏わせた一杯を追求し始めたという。7年の時を経て、五条楽園に作りあげたのが本格的な蒸溜室。ショップでもあり、サロンと名付けたバーカウンターを備える『幾星 京都蒸溜室』である。
「明治42年の建物を改装するにあたり、意識したのは京都らしさ。すっと一直線に延びた動線の先に庭を作りました。雪見障子で切り取る景色を作るため、植えたのは銅葉躑躅や柊南天など常緑の植物。手水鉢やデルフトのタイルは前の借り主が残したもの」と織田さん。意外にも薬草は一つも植えられていない。「薬草の多くは一年草で冬には土だけの庭になってしまう」のだという。
店に入り、庭の緑を目にしながらカウンターに座る。カクテルを味わいながら、時折目に映るのは雪見障子越しの庭の姿。主張しすぎることなく、ちらりと存在を感じさせる加減もまた京都らしい。
![『MOMOTARO JEANS KYOTO』](https://img.andpremium.jp/2025/02/03110301/0bc843eec1a62b012241af4d6a6ff36e.jpg)
![『MOMOTARO JEANS KYOTO』](https://img.andpremium.jp/2025/02/03110301/0bc843eec1a62b012241af4d6a6ff36e.jpg)
2022年12月開店。
▷『幾星 京都蒸溜室』
京都市下京区六軒通高瀬川筋東入早尾町164−2 1階
☎075−708−2091
試飲およびボトル販売14時〜18時 サロン営業19時30分〜22時
水木休
▷『幾星 京都蒸溜室』
京都市下京区六軒通高瀬川筋東入早尾町164−2 1階
☎075−708−2091
試飲およびボトル販売14時〜18時 サロン営業19時30分〜22時
水木休
photo : Yoshiko Watanabe illustration : Junichi Koka edit & text : Mako Yamato