今、台湾でしたいこと。
台湾のフードエッセイスト・洪愛珠さんが通う、台北の深夜食堂。【&Taiwan 台湾でしたいこと】February 23, 2025
台湾には、麺、丼、スープ、包子(パオズ)など、独特の食文化があります。2025年4月号の特集「台湾でしたいこと」で、おいしい麺の店を教えてくれた洪愛珠(ホン・アイズー)さんに、深夜まで開いているおすすめの食堂3軒を挙げてもらいました。
優しい味のお粥と台湾の家庭料理に、身も心も温まる。
2024年のビブグルマンにも選ばれた名店。ショーケースの小菜を指さしで注文し、最後にお粥かご飯を選ぶスタイル。「昔の台湾人は、朝に家族みんなでお粥を食べていました。そこでおかずとして出されていたような、シンプルで優しい味付けの伝統的な家庭料理を楽しめます。ひとりでも3〜4皿は食べられるほどの小ぶりなサイズなので、夜にあっさりとしたものを食べたいときにぜひ」
小品雅廚(シャオピンヤーチュィ) 中山國小
▷台北市中山區中原街130號 ☎02-2592-9924 18:00~翌5:00 無休 飲み物のメニューはないが、持ち込み可能。
台南名物の海鮮料理を、魯肉飯とともに味わう。
夜も多くの人で賑わう西門エリアで、台湾南部で親しまれている海鮮料理を深夜限定で味わえる食堂。白身魚のサバヒーを使ったスープやハラス焼きのほか、エビを酒、醤油、ごま油で炒めた三杯蝦(サンペイシア)も人気。「本格的な台南料理を台北で届ける数少ない店。ここは魯肉飯も有名で、夜中にふと魯肉飯を食べたくなったときにもよく行きます」
阿財虱目魚肚(アーツァイスームーユィトゥー) 西門
▷台北市萬華區內江街53號 ☎02-2370-3378 21:30~翌4:30 日月休 日本語対応のメニューも。
皮までおいしい肉まんと、栄養満点のスープをセットで。
四種の生薬と豚ホルモン、ハトムギが入った薬膳スープ、四神湯(スーセンタン)が看板メニューの店。豚骨ベースのスープは、さっぱりとしていながらも滋味深い味。もっちりとした甘みのある皮にジューシーな肉餡が入った肉まんとセットで。「台湾人にとって、肉まんとスープは一緒に注文するのが定番。彰化の大学に通っていた学生時代、週末に帰ってくるたびに食べていた思い出の味です」
阿桐阿寶四神湯(アートンアーパオスーセンタン) 雙連
▷台北市大同區民生西路151號・153號 ☎02-2557-6926 11:00~翌5:00 無休 雙連駅から徒歩約4分。
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洪 愛珠 ホン・アイズー Aichu Hung作家
新北市出身。ロンドン芸術大学卒業。グラフィックデザイナーとしてキャリアを築きながら、2021年に書き始めた食にまつわるWebコラムが編集者の目に留まり、『老派少女購物路線』で作家としてデビュー。日本でも翻訳版として『オールド台湾食卓記』(筑摩書房)が刊行されている。
coordination : Mari Katakura