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アートブックの祭典、TOKYO ART BOOK FAIRが北欧をフィーチャー。November 15, 2023

TOKYO ART BOOK FAIR トーベ・ヤンソン ホンマタカシ 東京都現代美術館

作り手たちと出会う4日間。

2023年11月23日(木・祝)~11月26日(日)、東京都現代美術館にて第13回TOKYO ART BOOK FAIR(以下、TABF)が開催される。

TOKYO ART BOOK FAIR 2022 photo:Hajime Kato
TOKYO ART BOOK FAIR 2022 photo:Hajime Kato
TOKYO ART BOOK FAIR 2022の様子。ブースをめぐり、アートブックの作り手たちと直にコミュニケーションを図れるのが本イベントの醍醐味。photo:Hajime Kato
TOKYO ART BOOK FAIR 2022の様子。ブースをめぐり、アートブックの作り手たちと直にコミュニケーションを図れるのが本イベントの醍醐味。photo:Hajime Kato
TOKYO ART BOOK FAIR 2022での展示風景より。出版社「Three Star Books」をフィーチャーする「Three Star Books, Paris are artworks」では、ラファエル・ローゼンダールのペインティングを大胆に用い、空間そのものがアート作品となるようなインスタレーションを展開した。photo:Hajime Kato
TOKYO ART BOOK FAIR 2022での展示風景より。出版社「Three Star Books」をフィーチャーする「Three Star Books, Paris are artworks」では、ラファエル・ローゼンダールのペインティングを大胆に用い、空間そのものがアート作品となるようなインスタレーションを展開した。photo:Hajime Kato
TOKYO ART BOOK FAIR 2022の様子。加賀美健、中村穣二、平山昌尚による「ガラスCREW」が即興パフォーマンスを披露した。photo:Hajime Kato
TOKYO ART BOOK FAIR 2022の様子。加賀美健、中村穣二、平山昌尚による「ガラスCREW」が即興パフォーマンスを披露した。photo:Hajime Kato

アートに特化したブックフェアとして2009年にスタートし、アジア最大級のフェアへと成長した本イベント。今年は『POST』や『UTRECHT』『twelvebooks』『Tara Books』『torch press』、写真家の横浪修など、約300組の出版社、ギャラリー、アーティストがエキシビターとして参加。広大な空間に独創的なブースを並べ、本の魅力を直に伝える。

そのほかにも、ひとつの国や地域に焦点を当てる「ゲストカントリー」をはじめとする展示企画やトークショー、ワークショップ、サイン会、ライブパフォーマンス、子供たちが絵本を読めるスペース 「Kids' Reading Room」など、多彩なプログラムが目白押しとなっている。

北欧の出版文化を紹介する展示と、映画祭。

「Tove’s Perspective トーベ・ヤンソンの視点」1914年にリベラルな芸術家の両親のもとに生まれ、創作が常に身近にある環境で育ったトーベ・ヤンソンは、7歳で「トーベ出版」を立ち上げ本を出版し、その後も出版社から数多くの絵本や小説を出版した。TABFでは、これまで刊行された絵本や資料などを一堂に集め、トーベを「本を作るアーティスト」として紹介する。
「Tove’s Perspective トーベ・ヤンソンの視点」1914年にリベラルな芸術家の両親のもとに生まれ、創作が常に身近にある環境で育ったトーベ・ヤンソンは、7歳で「トーベ出版」を立ち上げ本を出版し、その後も出版社から数多くの絵本や小説を出版した。TABFでは、これまで刊行された絵本や資料などを一堂に集め、トーベを「本を作るアーティスト」として紹介する。
「北欧映画祭 〜Nordic perspective〜」上映作品は『トーベ・ヤンソンの世界旅行』『ハル、孤独の島』『トーベとトゥーリッキの欧州旅行』『ザ・ヴァスルカ・エフェクト』『見えるもの、その先に ヒルマ・アフ・クリントの世界』『画家と泥棒』『アアルト』『コペンハーゲンに山を』『アポロニア、アポロニア』の9本。
「北欧映画祭 〜Nordic perspective〜」上映作品は『トーベ・ヤンソンの世界旅行』『ハル、孤独の島』『トーベとトゥーリッキの欧州旅行』『ザ・ヴァスルカ・エフェクト』『見えるもの、その先に ヒルマ・アフ・クリントの世界』『画家と泥棒』『アアルト』『コペンハーゲンに山を』『アポロニア、アポロニア』の9本。
「Nordic Art Book Store」北欧5カ国のアートブックシーンを牽引する5名のキーパーソンたちがアートブックやZINE(約40〜50タイトル)と、自国の出版文化に影響を与えた重要な書籍をセレクトした4日間限りのブックストア。
「Nordic Art Book Store」北欧5カ国のアートブックシーンを牽引する5名のキーパーソンたちがアートブックやZINE(約40〜50タイトル)と、自国の出版文化に影響を与えた重要な書籍をセレクトした4日間限りのブックストア。
「Kids' Reading Room」北欧5カ国と日本のアート性の高い絵本を自由に読むことができるスペース。アンデルセンの古典童話をはじめ、『長くつ下のピッピ』のアストリッド・リンドグレーン、ムーミンシリーズのトーベ・ヤンソンなど、世界中で愛される名作を輩出する新旧さまざまな北欧の絵本が並ぶ。
「Kids' Reading Room」北欧5カ国と日本のアート性の高い絵本を自由に読むことができるスペース。アンデルセンの古典童話をはじめ、『長くつ下のピッピ』のアストリッド・リンドグレーン、ムーミンシリーズのトーベ・ヤンソンなど、世界中で愛される名作を輩出する新旧さまざまな北欧の絵本が並ぶ。
今年はリンドグレーン記念文学賞を2022年に受賞した、スウェーデン出身の絵本作家エヴァ・リンドストロームが来日。11月23日(木・祝)には絵本作家・荒井良二とのトークイベント「国境を超える絵本の世界」も予定されている。
今年はリンドグレーン記念文学賞を2022年に受賞した、スウェーデン出身の絵本作家エヴァ・リンドストロームが来日。11月23日(木・祝)には絵本作家・荒井良二とのトークイベント「国境を超える絵本の世界」も予定されている。

今年のゲストカントリーは、北欧5か国(ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、デンマーク、アイスランド)。北欧から18組の出版社がエキシビターとして出展するほか、展覧会やトークイベント、スクリーニングなどさまざまなプログラムを通して、北欧のアートブックの魅力を紐解いていく。

展示企画「Tove’s Perspective トーベ・ヤンソンの視点」では、ムーミンの生みの親として知られるトーベ・ヤンソンの研究者・翻訳家、森下圭子をキュレーターに迎え、これまで刊行された絵本や資料などを紹介。

さらには、トーベ・ヤンソンとパートナーのトゥーリッキ・ピエティラのクルーヴハルでの暮らしをドキュメントした映画『ハル、孤独の島』に感銘を受け、同島で撮影した作品を収めた『A song for windows』(LIBRARYMAN)を刊行したホンマタカシの写真を展示。トーベとトゥーリッキが夏を過ごしたサマーハウスがあるクルーヴハルをはじめとする群島の美しくも荒々しい自然、またそこに生息するキノコを捉えたシリーズが観られる。

関連イベントとして、映画『ハル、孤独の島』、『トーベ・ヤンソンの世界旅行』の上映や、森下圭子とグラフィックデザイナーのAYA IWAYAによるトークイベントも。TABFの開催に合わせ、ホンマの写真と森下が執筆したエッセイを収録する作品集『群れた島々と キノコたち』も刊行されるという。

楽しみなのは、北欧の出版文化に影響を与えた重要な書籍を紹介する4日間限りのブックストア「Nordic Art Book Store」。ファッションリサーチ国際図書館のディレクターを務めるノルウェーのエリス・バイ・オルセン、スウェーデンのマルメでアートブックビエンナーレを開催する「Malmö Artist’s Books Biennial」など、5組のキーパーソンたちが、コンテンポラリーな作品集やZINEをセレクトし、北欧のアートブックシーンのこれまでと今に触れる機会を提示する。

11月24日(金)~12月7日(木)は、初の試みとして、東京都現代美術館の近隣にあるミニシアター「Stranger」にて「TOKYO ART BOOK FAIR 2023 presents 北欧映画祭 -Nordic Perspective-」も開催。トーベ・ヤンソンにまつわる3作品やアルヴァ・アアルトの人生と彼が生み出した作品を巡るドキュメンタリーなど、9本が上映される。

清里現代美術館、トーマス・コンの貴重なアーカイヴを公開。

「清里現代美術館 アーカイヴプロジェクト」ヨーゼフ・ボイス、アーノルフ・ライナー、フルクサスを柱に現代美術作品を集めた個人美術館「清里現代美術館」(2014年に閉館)のコレクションの一部を展示。
「清里現代美術館 アーカイヴプロジェクト」ヨーゼフ・ボイス、アーノルフ・ライナー、フルクサスを柱に現代美術作品を集めた個人美術館「清里現代美術館」(2014年に閉館)のコレクションの一部を展示。
「Thomas Kong “ARTS FOR SALE”」アメリカ・シカゴを拠点に活動したアーティストであり、コンビニエンスストアオーナーのトーマス・コン。本展では、彼が60歳を過ぎてから作り始めた小さなコラージュ作品と、一点もののアートブック、惜しまれつつ閉店したコンビニエンスストア「KIM’S CORNER FOOD」のアーカイヴ資料を展示。
「Thomas Kong “ARTS FOR SALE”」アメリカ・シカゴを拠点に活動したアーティストであり、コンビニエンスストアオーナーのトーマス・コン。本展では、彼が60歳を過ぎてから作り始めた小さなコラージュ作品と、一点もののアートブック、惜しまれつつ閉店したコンビニエンスストア「KIM’S CORNER FOOD」のアーカイヴ資料を展示。

TABFが企画する2つの展覧会では、ヨーゼフ・ボイス、アーノルフ・ライナー、フルクサスを柱に現代美術作品を蒐集していた清里現代美術館と、自身のコンビニエンスストアを埋め尽くすほどのコラージュ作品を生み出しアーティストとなったトーマス・コンの貴重なアーカイブの一部が公開される。

特別ブースでは、「BEAMS CULTUART(ビームス カルチャート)」が「#あなたにとってのカルチャーとは」をキーワードとした参加型のキャンペーンを実施。資生堂の企業文化誌『花椿』や、TOKYO DESIGN STUDIO New Balanceがプロデュースするフリーマガジン『NOT FAR』、スキン&マインドブランド〈BAUM〉がTABFのために制作する小冊子『Trees: Five Perspectives』にまつわるブースも設けられる予定だ。

ただ今、予約サイトにてチケットを発売中。今年も売り切れが予想されるため、お出かけを予定されている方はお早めにチェックを。

INFORMATION

第13回TOKYO ART BOOK FAIR
2023年11月23日(木・祝)12:00〜20:00
2023年11月24日(金)〜26日(日)11:00〜19:00
会場:東京都現代美術館 企画展示室B2F、エントランスホール ほか
住所:東京都江東区三好4-1-1
入場料:一般 1,000円(事前予約制)※一部のイベントには別途参加費が必要です。
公式サイト:https://tokyoartbookfair.com/
予約サイト:https://artsticker.app/events/17525
instagram:https://www.instagram.com/tokyoartbookfair/
Twitter:https://twitter.com/tabf_info
Facebook:https://www.facebook.com/tokyoartbookfair/

text : Yu Miyakoshi

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