MUSIC 心地よい音楽を。
クニモンド瀧口さんによるプロジェクトの流線形がシンガーソングライター・Sincereをメンバーに迎えて、「RYUSENKEI」として作品をリリース。May 07, 2024
新たなケミストリーに注目したい、「RYUSENKEI」のシティ・ミュージック。
2001年にクニモンド瀧口を中心とするバンドの形態で活動をスタートした流線形。のちにバンド形態から個人のプロジェクトに移行して「シティ・ミュージック」をテーマに一十三十一や堀込泰行などゲストヴォーカルを招いて作品を発表していた。そして、YMOなどでお馴染みのアルファミュージックから、新生アルファ第一弾制作アルバムとして、シンガーソングライターのSincere(シンシア)をパーマネントなメンバーに迎えリブート。活動名を漢字の「流線形」からアルファベットの「RYUSENKEI」に改めた。
新たな出発へと旅立った「RYUSENKEI」のアルバムのタイトルは『イリュージョン』。米国の作家、リチャード・バックが 1977 年に発表した小説『イリュージョン』からクニモンド瀧口がインスピレーションを得て作品タイトルとして名付けたという。Sincereを迎え、新たなケミストリーを起こすことによって、世代を超えてシティミュージックを届けることをテーマとしたアルバムがここに完成した。「今、ここにある時」を感じる意味、日々、移り変わるフィーリングに想いを馳せるひととき、恋する高揚感と不安……日常のそばにある普遍的なエモーションを綴った楽曲が色鮮やかに表現されている。新しい季節を迎えるいま、『イリュージョン』を再生し、楽曲からイメージされる情景を思い浮かべてみるのはいかがだろう。
text : Seika Yajima