京都に暮らす人が選ぶ、コーヒーと楽しむふだんの洋菓子とは。『&Premium』No. 76 2020年4月号より立ち読み / February 20, 2020
2020年2月20日発売の『&Premium』最新号の特集は、「そろそろ、京都に行きたくなる」。
寒さも次第に和らぎ、少しずつ春らしい陽気が感じられるようになってきた京都。近頃は街の混雑ぶりも少し落ち着いてきたようです。定番の観光地はもちろん、新たなスポットも続々と誕生し、この街の魅力はさらに増しています。今回の『&Premium』は、混雑を避けながら、京都の魅力を心地よく楽しむためのガイドをつくることにしました。
蚤の市や、美術館、コーヒー、パン、日用品…。この街に暮らす人に教わる京都ガイドから、ここでは「洋菓子」を紹介します。
洋菓子
Confectionery Walk Like Locals
街中を散歩して、いつものケーキと焼き菓子と。
甘党茶屋の店主が、コーヒーと楽しむふだんの洋菓子を教えてくれました。
「子どもの頃からケーキも和菓子も大好きで、親に請われるまでもなく、家業を継ぎたいと思っていました」
『梅園』3代目店主の西川葵さんは、実は洋菓子好き。長じて、店の甘味に携わるようになったいまも、一息つくときに口にするのは、新旧の洋菓子。カフェで、時にはテイクアウトして過ごす、コーヒーと洋菓子のおやつタイムは、至福のときだ。
「素材のおいしさがしみじみ伝わってくるお菓子が好きです。『カフェ セルジュ』のデザートは、フレッシュなフルーツをふんだんに使っていて、ショートケーキも時季によって使うフルーツがどんどん替わる。『ナンポルトクワ』のりんごのタルトも、時季によってリンゴの品種が替わっていく。どちらも旬を感じられるのがうれしくて通っています」
好みの焼き菓子もまた、素材の存在感がしっかり感じられるもの。実店舗ができる前から気になっていた『ノーウェアマン』は、「幸運にも口にすることができた、焼きたてのフィナンシェがあまりにおいしくて」ノックアウト。『ローヌ』のガトーショコラは、「食後にいただきましたがしっかり甘くて濃厚なのに、すっとお腹に収まり、感動しました」。
こうしたおやつ時間こそ、洋のテイストを取り入れた彼女らしい店作り、甘味作りに生きているようだ。
Guide Aoi Nishikawa
西川 葵
甘党茶屋 『梅園』3代目
みたらし団子が名物の甘味処『梅園 河原町店』をはじめ、6店舗を営む店主。「ひとりでも多くの人にあんのおいしさを知ってほしい」との思いで、新感覚の和菓子の商品開発に、製造にと忙しい日々を送る。
▷梅園 三条店/京都市中京区天性寺前町526 ☎︎075−211−1235 10:30~19:20LO 無休
2020年2月20日発売の『&Premium』最新号の特集では、ここで「洋菓子」の他にも、様々なジャンルについて、京都に暮らす人に教わっているほか、「京都好き23人の、私がいつも行きたくなる店と場所」「京都さんぽ部スペシャル」など、盛りだくさんでお届けします。
photo : Kunihiro Fukumori text : Yuko Saito