FASHION 自分の好きを身に付ける。
& Essential Things〈マーガレット・ハウエル〉と〈MHL.〉から届いた、冬の新作コート。November 19, 2021 /〔PR〕
オーセンティックななかに
個性が光るマニッシュな一着。
連載シリーズ第6回は、〈マーガレット・ハウエル〉と〈MHL.〉のコートをフィーチャー。ミリタリーコートにインスパイアされたという作りの魅力を紹介する。
今季の〈マーガレット・ハウエル〉のコートは、二重織りでコシとハリのある、上質な素材へのこだわりが特徴。リバーシブル生地などに使われている二重織りは、2枚の織物を繋ぎ合わせることで空気が滞留し、保温性が高まるというメリットがある。メンズのテーラードに定評のある日本の機屋で作られた素材は、フォーマルウェアのようなきれいめかつマニッシュな雰囲気。色も1930〜50年代のミリタリーコートを意識して、グリーンやカーキ寄りのベージュの色出しに注力した。スタイルの特徴は、大きな襟やポケットとアシメトリーなシルエット。フロントボタンを留めるときに重ねる生地を「打ち合い」と呼ぶが、この打ち合いの幅を深めにして、少し左にずらすことで、トレンチほど深くなく、センターでもない絶妙なバランスに。それによりコート独自の個性を引き立たせた。セーフティループを付けたベルトや、芯とステッチで立体的に作った襟など、ディテールへのこだわりが凝縮されている。
MARGARET HOWELL
英国人デザイナー、マーガレット・ハウエルが1970年にスタート。「Constant progress of review and renewal(反復と更新による絶え間ない進歩)」がコンセプト。
一方、〈MHL.〉のコートは、英国の老舗メーカーであるMOON社の生地を使用したもの。同社は未加工の羊毛から染色、紡績、生地の仕上げまですべての工程を一貫して自社工場で行う。このコートの素材も独自の風合いを持つもので、経糸にシェトランドウールのトップグレーの羊毛を、緯糸にコットンの黒糸を組み合わせたブラックシャンブレーという立体感のある色みが特徴の織物。ウール100%の場合は、毛織物に圧力や摩擦を加えて収縮させ、緻密にする「縮絨」を施すことが多いが、このウールコットンはフェルト化することがないため、ツイードのような風合いで適度なラフさが出る。スタイルはヴィンテージのミリタリージャケットから着想を得てデザイン。大きな襟のカッティングや、フラップ付きポケットなど素材感に負けないディテールも際立っている。一見メンズコートにも見えるが、セルフベルトをラフに結び、ウエストをマークしたり、伝統的なチンタブを留めたりと表情を変えて、スタイリングのバリエーションも楽しめる。
両ブランドとも、ベースはオーセンティックでありながら、素材やシルエットに工夫を施すことで、ベーシックななかに独自の個性が光る。リラックスしたスタイリングがおすすめの今季は、オーバーサイズコートをバサッと羽織るイメージでラフに着こなしたい。
MHL.
コンセプトは「ファンクション(実用性)」と「ユーティリティ(機能性)」。ワークウェア、ミリタリー、ユニフォームからインスパイアされたデザインが特徴。
●問合せ/マーガレット・ハウエル/MHL. ☎03−5467−7864
www.margarethowell.jp
photo : Norio Kidera edit & text : Chizuru Atsuta