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Recommendation

vol.03 応量器 / November 20, 2018 / 〔SPONSORED〕 &THE TABLES

食・モノ・本・コトの4つの軸を持つ
『SHISEIDO THE TABLES』。
銀座に生まれた新たなスペースから、
季節のトピックをお届けします。

 

vol.03 応量器

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艶やかな濃色ガラスで作られた「水」の豆皿¥3,500。応量器¥32,500。一番上に収める豆皿は、素材の異なる五季の皿(木・火・土・金・水)を用意。
 

ミニマルな美しさを湛えた、一組の器。

美しい木目の表面に、漆を薄くまとった一組の器。大きさの異なる椀や小皿が五つ、入れ子に収められたその食器は、軽やかで両手にしっくりと馴染み、削ぎ落とされた姿形の美しさが、強い存在感を放つ。
「応量器」と呼ばれるその器は、禅宗の修行僧が使用する個人の食器のこと。”食べるものの量に応じた器”から名付けられ、粥や汁、副菜など、それぞれの器に定められた食事を盛り、托鉢で布施を受けるときの器としても使われる。僧侶のわずかな持ち物を表す「三衣一鉢」という言葉があるが、これは三種の衣類と鉢=応量器のこと。これだけあれば暮らしが足りる、いわば究極の器ともいえる。
資生堂の旗艦店内にオープンしたカフェ&コミュニティスペース『SHISEIDO THE TABLES』では、一部のメニューがオリジナルの応量器で供される。その代表の「五季膳」は、”野菜の一生を食べる”というキーワードから着想を得た一汁三菜メニュー。五つの器に旬の古来種野菜が収まり、全体の落ち着いた黒いトーンが、野菜の持つ個性や色彩を引き立てる。
応量器の魅力について、「姿形が美しく、合理的で使い心地がいい。ブランドや作家の名がないアノニマスなものなのに、モノとしての完成度が高い。そんなところに、日本の器の知恵が詰まっていると感じます」と同店プロジェクトマネージャーの増塩由子さん。
同店のコンセプトは「都会のど真ん中にある美の修行の場=アーバンビューティーテンプル」。内面や精神からきれいになれるように、余計なものをデトックスできたり、ニュートラルな状態に戻れたりする場所をイメージし、精進料理の精神性をベースにメニューを構成。”旬のものをいただく、手間を惜しまず丁寧に調理する、余すところなくいただく”という考えをもとに、食材本来のパワーが感じられるメニューが揃っている。
独自の応量器は、現代空間に合うようアレンジを加えたもの。一般的には漆を塗り重ねた黒色のものが使用されるが、「自然の命のサイクルを感じられるように」と、ケヤキの木目がうっすらと見える軽やかな漆塗りとした。作られているのは、国内有数の漆器の産地として知られる石川県。国産の良質なケヤキを、熟練の職人が丁寧にろくろ挽きで削り出し、何度も漆を刷り込む”拭き漆”という技法で、落ち着いた色みのマットな風合いに仕上げた。また一番上に収まる豆皿は、五行(木・火・土・金・水)をイメージして、ガラスや真ちゅうなど素材の異なるものをさまざまな作り手に依頼。同店独自の時間軸=五つの季節に合わせて使用されている。
自然素材のため、一つひとつ表情が異なり、使い込むたびに自分の身近な存在に馴染んでいくのも魅力。持ち運びやすく耐久性も優れているので、アウトドアで使用する人もいるのだという。
精進料理の古典『典座教訓』には、料理や食事という日常の営みを仏道修行とみなし、食材や器を大切に扱うようにと記されている。食べることは、命をいただくこと。美しく削ぎ落とされた器を前に、自分に本当に必要なものがシンプルに浮かび上がってくる。
「情報が溢れる現代に、心の根の部分でおいしいもの、良いと感じるものに触れられる場所であれたら」と増塩さん。心身をニュートラルに整えて、内面から豊かになれる食やモノが集まる『SHISEIDO THE TABLES』。都心の喧騒を忘れる空間で、五感を研ぎ澄ませ、ゆっくりと身体の声に耳を傾けてみたい。

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入り口脇にあるグッズコーナーでは、同店で使われる応量器のほか、『SHISEIDO THE STORE』オリジナルグッズ、日々の生活が豊かになる雑貨・ステーショナリー、心地よく身に着けられるファッションアイテムをセレクト。
 

SHISEIDO THE TABLES

カフェの他、本やオリジナルグッズの販売、イベントの開催なども行う。メニューは独自に考えた5つの季節「芽吹き・新緑・花ひらく・結実・蓄え」に合わせて展開。ランチには古来種野菜のお弁当・パンプレートが登場。季節の和洋菓子やソフトドリンク、アルコール類も。
シセイドウ ザ テーブルズ 東京都中央区銀座7−8−10 SHISEIDO THE STORE 4F ☎03−3571−1420 11:00〜20:00 不定休 花椿通り沿いに直通エレベーターあり。
 
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EVENT

尊敬できる、暮らしのカゴとザル展
Produced by & Premium

11月20日~2019年1月15日

今号「尊敬できる、暮らしの道具。」特集のp.99~114で掲載したアイテムの中から、編集部が厳選した約10点を『SHISEIDO THE TABLES』内で展示・販売。実際に手に取って、丁寧で美しいものづくりを感じていただけます。


 
photo : Hiroyuki Takenouchi text : Makiko Watanabe edit : Yuka Uchida
公式サイトはこちら