上白石萌音さん、小原晩さん、花田菜々子さん。あの人の人生を変えた、本との出合い。 THINGS FOR BETTER LIFE #72
THINGS FOR BETTER LIFE #72
あの人の人生を変えた、本との出合い。
上白石萌音さん、小原晩さん、花田菜々子さん。あの人の人生を変えた、本との出合い。 THINGS FOR BETTER LIFE #72May 15, 2025
本には、自分を前向きに奮い立たせてくれるような言葉や、明日に向かって進むためのヒントなど、ベターライフに必要なことがたくさん詰まっています。
一冊の本に心の内から向かい合い、著者の思考をしっかり受け止める。読書体験とは、自身の人格に少しずつ積み重なっていくものだと思います。
俳優、歌手の上白石萌音さん、作家の小原晩さん、『蟹ブックス』店主、作家の花田菜々子さんに、忘れられない大切にしている本について話を聞きました。
俳優、歌手の上白石萌音さんをつくってきた、幾冊かの本。INSPIRING BOOKS いい本との、出合いは大切。
BOOK 2022.9.10図書館ではつねに上限いっぱいの冊数を借りていたというほど、幼少時から読書が大好きだったという上白石萌音さん。本は一緒に楽しく遊ぶ相手でもあり、すがるようにして飛び込む先でもあった。そして目下、読んでいるのが『ジェイン・エア』。 「どんな恋愛ドラマよりもキュンキュンします。人が人をどんなふうに好きになり、どんなふうに嫉妬するか。言葉にできない機微が全部表現されていて、恥ずかしくなるくらい共感できる。恋愛だけではなく、ひとりの女性が自立して強く生きていくなかでの心理描写が、とにかくすごい」 知らなかったことを教わって、新しい視点を得ることもある。自分の気持ちが文章化されていて、認められたようでほ …
作家の小原晩さんが語る、又吉直樹さんの言葉の魅力。
BOOK 2024.7.25「私が文芸の世界に足を踏み入れるきっかけとなったのが又吉直樹さんの『東京百景』です。この本がなければ、今の自分はいません」と、小原晩さんは語りはじめた。 「中学生のとき、お笑いが好きになって、特にピースのコントが大好きだったんです。放課後はいつも急いで帰って、配信を見たりして。せきしろさんとの共著『カキフライが無いなら来なかった』（幻冬舎）が出たのもその頃だったので、地元の本屋さんをいくつもまわって買ったりしていました。高校を卒業して18歳から美容師として働きだし、東京都心に住みはじめました。毎日忙しく働いて、ピースの活動すら追えなくなっていた頃、又吉さんは小説を書き、芥川賞作家になっていまし …
『蟹ブックス』店主、作家の花田菜々子さんが大切にしている、心の本。『食いしん坊のお悩み相談』
BOOK 2023.9.6問題が複雑になったり、気持ちに余裕がないとき、何を優先すべきかわからなくなることがあります。仕事は利益重視かそれともやりがい重視か。相手への不満をすべてぶちまけるか、それとも何も言わずに我慢するか。そんな究極の二択を設定しがちです。そんなとき、料理家の稲田俊輔さんが「おいしいとは何か？」という問いに対して引用した、インド人シェフのこの言葉にハッとさせられました。おいしいはバランス。たしかに料理はしょっぱければしょっぱいほどいいとか、甘ければ甘いほうがいいなんていう極端な発想にはなりませんよね。きっと人が生きる上でも同じで、仕事も人間関係もバランスが大事。偏った考えに陥りそうになる自分をニュート …