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July 06, 2022 / 〔PR〕 文筆家・甲斐みのりさんが選ぶ、
小さくてシックなもの。
そんな5つのアイテムを、文筆家の甲斐みのりさんがセレクト。
日々の暮らしを豊かにしてくれるそれぞれのアイテムについて、
その魅力とともに語ってもらいました。
スタンダードな中に、かわいらしさを感じるもの。
甲斐みのりさんにとってのシックとは、シンプルでスタンダードなもの。なかでも世界観がぎゅっと凝縮された"小さなもの"には、かわいらしさも感じ、特に惹かれるという。
「クセがなく、長く使えて、普遍的なもの。人それぞれ、シックという言葉への解釈や感じるニュアンスは異なりますが、私は"シンプルでスタンダードなもの"がシックだと思っています。シンプルながらも、思わずクスッと微笑んでしまうような、チャーミングさや遊び心も兼ね備えているものを集めてしまいますね」
ニューヨークで買った動物の置き物は、石でできているので、ひとつずつ表情が違うところも魅力的だった。
「お土産として持って帰ってくるにもかさばらないそのサイズ感も気に入っていて、友人に配ったり、自宅でも何匹か並ばせて飾ることも。植物も好きで家に花を飾ることが多いですが、一輪挿しにも惹かれます。雑草と呼ばれるものも、一輪挿しに生けることで凛として見える。小さな花器に1本だけ、というのが、自立して芯のあるイメージを抱かせるのでしょうか」
そして、子どもの頃に好きだったシール集めなど、小さなものを宝物として大事にしていた気持ちを呼び起こすものが切手だ。「何枚かを組み合わせて送ると、コラージュしているみたいに封筒を彩ってくれるんです。あとは、豆皿も、ついつい集めてしまうもののひとつです。大皿だと購入を考えてしまうけれど、豆皿ならいくらでも買ってしまうのは、やっぱりその小ささゆえ。旅先で一目惚れしても、ハンカチに包んでバッグへ入れて持ち帰れる。そんなところも好きですね」
小さな本立てを購入したのは、20年ほど前だが、これは1953年に発刊された『暮しの手帖』の工作ページでも掲載されており、当時からデザインが変わっていないことに驚いたという。「普遍的で、計算され尽くしたコンパクトなデザイン。そんなところも、まさしくシックです」。
シンプルでスタンダードながらも、その小ささゆえにどこか遊び心をくすぐられるもの。甲斐さんにとっては、そんなものこそ、時を経ても、ずっと大事に持ち続けられるのだろう。

甲斐みのり
文筆家
1976年生まれ、静岡県出身。雑貨の企画・イベントを行うブランド〈Loule〉主宰。旅やお菓子、雑貨などを主な題材にして執筆を行う。著書は『田辺のたのしみ』(サンクチュアリ・パブリッシング)、『歩いて、食べる 京都のおいしい名建築さんぽ』(エクスナレッジ)など40冊以上にのぼる。
photo : Kazumasa Harada text : Shoko Matsumoto
もうひとつ、小さくてシックなものを選ぶならこの一台を。
