Music土曜の朝と日曜の夜の音楽。

December 02, 2016 今月の選曲家 中島ノブユキ

December.01 – December.08, 2016

Saturday Morning

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Title.
Moon’s a Harsh Mistress
Artist.
Radka Toneff
30歳で自らの命を絶ったノルウェーのボーカリスト、ラドカ・トネフ。ラストアルバムとなったこの『FAIRYTALES』はラドカ・トネフの歌とスティーブ・ドブロゴスのピアノだけによるデュオアルバム。ドブロゴスのピアノは音数を極限まで削ぎ落とし、真に必要な音だけを柔らかく、時には深い音で奏でる。そこで歌われるトネフのどこかに光を求めるような、でもその光に手の届くことも叶わないような脆くも儚い歌声。不思議なことのこういう静かな曲を夜に聴くと気持ちが高ぶってしまうことがある。ぜひ朝に聴きたい。最後の月、静かな週末の予感。
アルバム『FAIRYTALES』収録。

Sunday Night

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Title.
そして僕は途方に暮れる
Artist.
大沢誉志幸
メロディ、サウンド、そして歌。日本のポップス史上最高の曲の一つ。不思議なことにこの曲を聴くとなぜか冬、特に師走の気分になるのだが、しかし歌詞を読んでも冬をイメージさせるキーワードも無い。きっとこの曲が80年代に某カップヌードルのCMに使われていて息をフーフーさせながら女の子が食べている印象が強いからか…と思って調べてみたらどうもそんな食べているシーンは無い。イントロからずっと刻み続けるシンセサイザーの音色感、その少しほろ苦いフレーズ感……。そこに何か一年の終わりをかけ抜けてゆく疾走感があるからだろうか。
アルバム『CONFUSION』収録。

作曲家、ピアニスト中島ノブユキ

ソロアルバム『エテパルマ』『メランコリア』『クレール・オブスキュア』『散りゆく花』等発表。各地でピアノソロや室内楽編成で公演を行う。NHK大河ドラマ「八重の桜」や「神様のボート」等のドラマ、映画『人間失格』『悼む人』の音楽を担当。菊地成孔・ペペトルメントアスカラール、畠山美由紀らのアルバムやコンサートで楽曲提供及び編曲を担当。リミックスワークとして中島自身のリミックスによる「Thinking of You」がホセ・パディーヤのコンピレーションに収録、全世界発売された。また2011年よりジェーン・バーキン ワールドツアー「Via Japan」(27ヵ国 約70数公演)の音楽監督を務めた。2016年より再びジェーン・バーキン ワールドツアー「GAINSBOURG SYMPHONIQUE」の音楽監督/オーケストラ編曲/ピアニストを務め世界各地で公演。またそのアルバムは2017年初春、世界発売される。自身の音楽レーベル SOTTO を2015年設立。